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人生の段階 新潮クレスト・ブックス
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2017/03/01 |
JAN | 9784105901363 |
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人生の段階
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商品レビュー
3.7
5件のお客様レビュー
気球の歴史を書いているのかと思いましたが違いました。いや、しかし、やっぱり気球の歴史なのかもしれません。うーん、どうすればいいのでしょう。 手練れの小説家の「喪失」を巡る自己凝視は気球で飛ぶフランスの女優の話になるというのがジュリアン・バーンズなのですね。そんなふうに言っちゃ...
気球の歴史を書いているのかと思いましたが違いました。いや、しかし、やっぱり気球の歴史なのかもしれません。うーん、どうすればいいのでしょう。 手練れの小説家の「喪失」を巡る自己凝視は気球で飛ぶフランスの女優の話になるというのがジュリアン・バーンズなのですね。そんなふうに言っちゃいけないのかもしれませんが、なんとも、まあ、うまいものです。 ブログにうだうだ書きました。覗いてみていただければ嬉しい。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202111180000/
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妻を(正確には最愛の妻を)なくした作家の記録。 感傷を超えた先の、いっそ淡々とした風なのだけど、傷は一切癒えてなんていない。まだ生傷のままだ。瘡蓋になんてなっていないし、瘡蓋にしたいのかもわからない。 このことを説明する前に気球に関する2章がある。 ないとつながらないし、かといっ...
妻を(正確には最愛の妻を)なくした作家の記録。 感傷を超えた先の、いっそ淡々とした風なのだけど、傷は一切癒えてなんていない。まだ生傷のままだ。瘡蓋になんてなっていないし、瘡蓋にしたいのかもわからない。 このことを説明する前に気球に関する2章がある。 ないとつながらないし、かといってぴったりくっついてもいない。(「組み合わせたことのないものを二つ、組み合わせてみる。それで世界が変わる。」という幾度となくでてくる文章みたい)
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3編の小品からなる作品集だが、最後の作品「深さの喪失」に、本書のメインテーマが書かれている。 愛する人と出会い、その最愛の妻を突然の癌で喪う。その時の心の動きを、妻を喪った作者が、5年後に振り返って書き綴る。 ただし、彼は妻を喪った事実を乗り越えたわけではない。 喪った妻と同居す...
3編の小品からなる作品集だが、最後の作品「深さの喪失」に、本書のメインテーマが書かれている。 愛する人と出会い、その最愛の妻を突然の癌で喪う。その時の心の動きを、妻を喪った作者が、5年後に振り返って書き綴る。 ただし、彼は妻を喪った事実を乗り越えたわけではない。 喪った妻と同居する方法に折り合いをつけだだけなのかもしれない。 人とと出会うことは、いつか別れが来ることを、私たちは最初から知ってはいる。 しかし、一般的には知っていても、誰もその喪失の覚悟を持っているわけではない。ましてや、それが所謂天寿を全うしたという年齢まで達していない場合には、その事実は残されたものの心をえぐり傷つける。 心は愛する人の喪失を乗り越えることなんかないんだよ。
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