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ベストセラーコード 「売れる文章」を見きわめる驚異のアルゴリズム

3,960円
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日経BP社 |
発売年月日 | 2017/03/01 |
JAN | 9784822251840 |
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商品レビュー
3.8
13件のお客様レビュー
AIを使ってベストセラーとそうでない本を自動的に文章から分類するアルゴリズムを作ったという話。どんな特徴を持つ本をAIはベストセラーと判断したかという結果よりも、AIを用いて文章から本の良し悪しを見分けるという発想が面白いと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
たくさんの切り口があるなかで、何の本なのか、と言う題目は最高位にあると言っていいだろう。たとえば、あなたが友達に本をすすめるとき、あるいはあなたが作家で自分の作品を紹介するときに、真っ先に訊かれるのは「それは何の本なの?」ということだろう。伝記作家でもないかぎり、だれについての本なのか、舞台はどこなのか、いつの時代の話なのか、と先に訊かれることはないはずだ。先立つのは主題への興味である。そこから当然の疑問が生まれる。人の心をつかむトピックとはどういうものか?(p.50) 単語の意味は文脈のなかにあるということだ。「セックス」「ドラッグ」「ロックンロール」もこのセクションの見出しとして描かれていれば、「ジェンダー」「アスピリン」「海辺の楽しみ」と同じ意味でとらえられるかもしれないが、文脈からここでは違うということがわかる。(中略)コンピューターはすべての他の語を文脈のなかで見ることを学ぶ。このように単語を大きな文脈で理解するようにつくられたアルゴリズムをトピック・モデルという。(pp.60-61) ふたりのベストセラー作家がわたしたちに教えてくれるのは、読者をひきつける大きなトピックがあるということ、それから、2番目以降のトピックは現状を脅かすような衝突を示すものがいいということだ。まったくつながらないばらばらなトピックを配するのはよくない。たとえば、1番目がセクシュアリティーで、2番目がガーデニングといったトピックだと、読み手を引きつける物語は期待できないだろう。その点、ベストセラー作家は抜かりがない。たとえば、子どもと銃、信仰とセックス、愛とヴァンパイア。いずれも実際に売れている。(p.85) 読書をしているとき、本が単なる研究対象ではなくなる瞬間がある。どこか別の世界に連れて行かれて、説明できないある種のトランス状態に陥る、といったらよいだろうか。マルセル・プルーストが「孤独のただなかにあってもコミュニケーションを完結させることができる奇跡」と評した読書にどっぷりつかってしまい、研究対象であるはずの本に理性的に向き合うことができなくなってしまうのだ。そうなると、本が、文章が、そして読んでいる自分自身までもが変質し、「わたし」はそれまでとは違う何かになり、それまで浸ったことのない思考のなかに入りこむ。読書といえば、プルーストのマドレーヌのように思いだす、本によって感情の深いところを揺さぶられる感覚は触知できるものではないが、きわめて身体的なものでもある。(ジャニス・ラドウェイ、p.120) コンピューターが人間よりも賢くなるというのなら、それは機械的に記憶し、蓄積した事実や情報で測った場合の話である。それはいわゆるブックスマートな人のスキルであって、小説家のスキルではない。小説家に求められるのは創造性や批判的な思考能力である。コンピューターで書いた文章は、短いものなら意表を突かれて面白く読める。おそらく、コンピューター・ライティングの理想というのは、そのあたりにあるのだろう。(p.301)
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ベストセラーとなる小説にアルゴリズムは存在するのかをITを使って突き詰めた本。それらしい法則が提示されるが、自分は腹に落ちたわけではない。むしろ、日本語で書かれた小説の場合はどうなのか気になった。言語に関係ない法則(三幕構成にすること、規則的な力強い鼓動があることなど)もあるのだ...
ベストセラーとなる小説にアルゴリズムは存在するのかをITを使って突き詰めた本。それらしい法則が提示されるが、自分は腹に落ちたわけではない。むしろ、日本語で書かれた小説の場合はどうなのか気になった。言語に関係ない法則(三幕構成にすること、規則的な力強い鼓動があることなど)もあるのだが、それを導いた経緯が説明されないので、なんとなく研究者自身が欲しい結果ありきで結論を出しているかのように誤解してしまう(そのようなことはないのだろうけど)。根拠が乏しいので、納得できないのが残念なところ。とはいえ、その分野の研究は面白そうだ。日本の小説をターゲットにした本を読みたい。
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