- 中古
- 書籍
- 書籍
娘に語る人種差別
定価 ¥1,540
220円 定価より1,320円(85%)おトク
獲得ポイント2P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 青土社 |
発売年月日 | 2017/03/01 |
JAN | 9784791769759 |
- 書籍
- 書籍
娘に語る人種差別
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
娘に語る人種差別
¥220
在庫なし
商品レビュー
4
7件のお客様レビュー
この本が書かれたのは20世紀末だけれど、2024年の現在の私たちにもまだ必要な本だ。実際、人類が差別を克服して、この本が過去のものになる日は来るんだろうか? 「まず、尊重することを学ぶことだ。尊重することがいちばん重要なんだ。それに、人々は愛されることを求めているのではなく、人...
この本が書かれたのは20世紀末だけれど、2024年の現在の私たちにもまだ必要な本だ。実際、人類が差別を克服して、この本が過去のものになる日は来るんだろうか? 「まず、尊重することを学ぶことだ。尊重することがいちばん重要なんだ。それに、人々は愛されることを求めているのではなく、人間の尊厳という点で、尊重されることを求めている。尊重というのは、気をつかうことであり、敬意をはらうことだ。それは、相手の言うことに耳を傾けることができるということだ。外国人は、愛情や友情じゃなく、尊重を望んでいるんだ。愛情や友情は、後で、お互いによく知り合って好意を持った時に生まれるかもしれない。しかし最初は、どのようなできあいの判断ももつべきじゃない。言い換えれば、偏見は持つべきじゃない。」p.60 「他人を尊重することというのは、正義に気遣うことだ。」p.61 「人種差別は、人間が住んでいるところならどこにでもある。わが国に人種差別は無いと主張できる国は一つもない。人種差別は、人間の歴史の一部分を為している。それは病気のようなものだ。このことは知っておいた方がいいし、人種差別をはねつけたり、拒否したりすることを学んでおいた方がいい。自制して、「私が外国人を怖がったら、外国人の方も私を怖がるだろう」と自分に言い聞かせないといけない。私たちは、つねに誰かにとって外国人だ。一緒に生きることを学ぶこと、それこそが人種差別と闘うことなんだ。」p.93 「人種差別と闘わなければならない。人種差別主義者は、危険であると同時に犠牲者なんだから。」p.100 「人種差別主義者は自由が嫌いなんだ。自由が怖いんだ。違いが怖いように。人種差別主義者が好きな唯一の自由は、自分の自由であり、何でも好きなことをさせてくれる自由なんだ。他人をさばいたり、自分と違うというだけで厚かましくも他人を軽蔑したりする自由だ。」p.103 「人種差別との戦いは、日々の素早い反射行動でないといけない。決して用心を怠ってはいけない。例をあげることや、使われている言葉に注意することから始めないといけない。言葉は危険だ。人を傷つけたり侮辱したりするために使われる言葉がある。また、本来の意味からそれて、上下関係を作ったり差別をしたりしようとする人たちの下心に火を注ぐ言葉もある。美しく幸福な言葉もある。一般化することによって結果として人種差別へと向かうことになるできあいの考えや、ある種の格言やことわざを捨てないといけない。」p.105 「不公正、侮辱、殺意のある憎しみに対して寛容であることはできないのです。寛容が美徳でありうるのは、耐えがたいことに対して受け身にならない限りのことです。寛容でなければなりません。言い換えればあらゆることを考慮に入れつつ異なるものを尊重しなければなりません。寛容でありつつ用心深くあることです。しかし、攻撃的な、仕返しの、凶暴な人種差別に直面すると、寛容では全くお手上げです。その際は、反応し、行動し、抵抗しなければなりません。」p.122 「人種差別が始まるところで知性は止まる」p.128
Posted by
移民をめぐる文学で紹介されていた本 https://note.com/michitani/n/nfd0960c15f46 「砂の子ども」「聖なる夜」(https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4314007303#comment)...
移民をめぐる文学で紹介されていた本 https://note.com/michitani/n/nfd0960c15f46 「砂の子ども」「聖なる夜」(https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4314007303#comment)の作者のタハール・ベン・ジェルーンが、娘のメリエムに人種差別について語る。 タハール・ベン・ジェルーンはモロッコに生まれて、アラビア語・フランス語の教育を受ける。学生の時にストライキ首謀者とみなされて逮捕されている。釈放後は教員になっていたが、その後フランスに移住した。 本書でジェルーンが語る娘のメリエムはフランスで生まれたってことですよね。ジェルーンはフランスの移民締め出し法案反対デモにメリエムも連れてゆくなど、まだ幼い頃から社会のことをしっかり教えていますね。 メリエムはフランスに住むアラブ系移民として、学校や地域での人種差別を感じることがあるのでしょう、パパ(ジェルーン)に「ねえ、人種差別(ラシズム)って何?」と聞く。 そこでジェルーンはメリエムとの対話からメリエム以外の子供たちにも語っていく。 そういえば私テレビで「アラブ系の男性が、娘の学校の子供たちに人種差別についての会談を行う取り組みをしている」という放送をみた記憶があるのですが、ジェルーンだったのだろうか。(違うものかもしれません) 人種差別とはなにか、なぜ人間は人種差別をするのか、人種差別をする人間はどんな人なのか。 大人は考えが固まってしまうので考えを変えることは難しい。だが子供たちは柔軟に考えることができる。 人間は自分と違うものを警戒する。だが他人との差異、人種や身体特徴によって「こちらのグループのほうが優れている」と考える理由にはならない。 差別は人間の普遍的なものではあるが、できることをしていかなければいけない。他の人を知ろうとすること、子どもに間違った考えを吹き込まないこと。人種差別(他の差別もだけど)にはに他人に敬意を払うことは、自分に敬意を払うことだ。 終盤には、ジェルーンが子供たちから聞かれた質問などが書かれている。 移民が多く(旧植民地からの移民も増えている)、いろいろな移民対策が行われているフランスだからこその質疑応答は、民族や人種が混じって暮らすことの複雑さと、差別撲滅の難しさも感じた。 アラブ系両親が自分の子供はアラブ系と関わらせたくないと子どもを転校させるなど、うーん、人種差別の当事者が、人種差別的な考えにならないと生きづらいのか…。 さらに訳者あとがきでは、訳者と息子さんとの会話が載せられる。 まさにこの本で語られていることを実践しているわけで、大事なのは対話、知ることだよなあ。
Posted by
感想 日本国内に差別はない。それはあまりにも理解がない。自分の中に外国人を避けている気持ちはある。移民政策が始まる前に。教育が求められる。
Posted by