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田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし 講談社+α文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2017/03/01 |
JAN | 9784062817141 |
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田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」
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商品レビュー
4.2
33件のお客様レビュー
第42回OBPビブリオバトル「発酵」で発表された本です。天満橋ビブリオバトルとの共催。 2019.10.30
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労働者、地域、環境に配慮した経済活動 働く時間や働く日数を増やしたり、原価率を下げたりすることで利潤は生まれる。 利潤を増やしていくためには、規模を拡大し続けたり、商品を安くしたりしないといけない。 ファミレスでのバイト 塩素を使った消毒 たくさんの食べられるはずの廃棄される...
労働者、地域、環境に配慮した経済活動 働く時間や働く日数を増やしたり、原価率を下げたりすることで利潤は生まれる。 利潤を増やしていくためには、規模を拡大し続けたり、商品を安くしたりしないといけない。 ファミレスでのバイト 塩素を使った消毒 たくさんの食べられるはずの廃棄される食品 長時間労働で疲弊する社員 危険な薬品を使った清掃作業 違和感を持ちながら働いていた記憶が蘇ってきた。 この本を読んでいて、思ったことは、タルマーリーのやっていることがもっともっとたくさんの人に知れ渡ることで、社会の常識を変える力につながっていくはずだということ。 未知の挑戦をするタルマーリーはかっこいいし、ワクワクさせてくれた。 たんなるパン屋ではなく、パン作りを通して、社会の変革者になってほしい。 利潤の追求をしない経営に実際に触れてみたいし、今後自分が食に携わっていきたいという想いがある中で、タルマーリーの考え方を自分の原点にしていきたいという気持ちになった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「腐らない経済」に対し、パン屋という職を通じて一石を投じた一冊(「腐る経済」の実現)。 改めて経済学の理論から、資本主義が何を前提に回っているシステムなのか、資本主義の中で労働者はどのように扱われているのか、といった点を紐解いてくれているため、理解が進んだ。 マルクス曰く、「生産手段」を持たない労働者は、自身の労働力/時間を切り売りすることでのみお金を稼ぐことができる。一方、労働者を雇用する資本家は、労働力への対価(=コスト)を見込んだうえで利潤を生むような仕組みをつくるため、他社との競争に勝つために商品価格を下げれば人件費を下げる・・・といったように本質的に労働者は資本家に従属することになる。本書の中では「「職」(労働力)を安くするために、「食」(商品)を安くする」(p.81)と表現されており、ストレートにサラリーマンであることの意味が整理された感覚となった。 伴い、著者は「生産手段」を持つために、田舎でパン屋を始める。そしてその中で、良い商品をつくるための試行錯誤や人との出会いを通じ、自分の中のこだわりを確立していく。その過程を一つのストーリーとして、自身の経験も顧みながら、楽しく拝読することができた。 特に印象に残った引用箇所は以下 ・「労働者が、自前の「生産手段」をもっていたら、自分で「商品」をつくって売ることができる。それをもっていないから、労働者は、自分の「労働力」を売るしかない。そしてこき使われるのだ」(p.59~60) ・「今の時代は、ひとりひとりが自前の「生産手段」を取り戻すことが、有効な策になるのではないかと思う」(p.197~198) ・「「利潤は、次の投資のために必要だ」という話をよく聞くけれど、それは結局、生産規模を拡大して、資本を増やしていくためでしかない。同じ規模で経営を続けていくのに「利潤」は必要ないのだ」(p.208) ・「「内なる力」は、急には花開かないけれど、自分で自分を育てていけば、それがいつか花開くのだと思う。たゆまず、飽くことなく、自分を磨き続けていくことが、道を切り開いていく」(p.256)
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