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日本ノンフィクション史 ルポルタージュからアカデミック・ジャーナリズムまで 中公新書2427
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2017/03/01 |
| JAN | 9784121024275 |
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日本ノンフィクション史
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日本ノンフィクション史
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商品レビュー
3.8
13件のお客様レビュー
「小説中心の文学史はあっても、ノンフィクション史の本はない」その言葉から始まった、多分日本初の貴重な記録。大宅壮一の存在の大きさを強く感じる。 小説よりノンフィクション。創作より事実の持つ大きさが昔から好きだった。でも簡単にノンフィクションといっても、体験する過程から筆者の恣意...
「小説中心の文学史はあっても、ノンフィクション史の本はない」その言葉から始まった、多分日本初の貴重な記録。大宅壮一の存在の大きさを強く感じる。 小説よりノンフィクション。創作より事実の持つ大きさが昔から好きだった。でも簡単にノンフィクションといっても、体験する過程から筆者の恣意的な視点が入るという大きな矛盾。どこまで事実でどこからが筆者の選択か、これは「歴史」と同様に永遠の課題のように思う。 ノンフィクション、ルポルタージュ、リテラりー・ジャーナリズム、アカデミック・ジャーナリズムこらケータイ小説まで。広く網羅しているかと。 本書では実に多くのノンフィクション作品を引用、これだけでもファンにはたまらない一冊。
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大宅壮一の偉大さを思った。 皇太子妃報道のスクープ合戦で、週刊誌記者「トップ屋」の梶山季之の活躍なども読ませる。藤島泰輔の「孤独の人」を読みたくなった。 次の警句が印象的だった。 素晴らしい世界旅行などを手がけた日テレ牛山純一「私は報道とはきわめて主観的なものであり、新聞記事...
大宅壮一の偉大さを思った。 皇太子妃報道のスクープ合戦で、週刊誌記者「トップ屋」の梶山季之の活躍なども読ませる。藤島泰輔の「孤独の人」を読みたくなった。 次の警句が印象的だった。 素晴らしい世界旅行などを手がけた日テレ牛山純一「私は報道とはきわめて主観的なものであり、新聞記事もドキュメンタリーも極端に言えば「記者の創作」だと思っている。事実は単に「観察者の事実」であり、報道は客観的な事実を伝えるのではなく、事実を客観化するものであると思う。 本全体で言うと、かなり偏った内容。第6、7章のニュージャーナリズムと、田中康夫、ケータイ小説、社会学者のあたりは退屈だった。本多勝一なり本田靖春とか、もっと言及すべき書き手はいたのでは。まあ新書なので仕方ないのかもしれないけど。
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ノンフィクションという概念を自明のものとせず、それが固まる過程を追うことで、事実を描く方法論、倫理に迫ろうとする意欲作。 大宅壮一が確立(?)し、沢木耕太郎でピークを迎えた後に停滞期に入ったという見立てっぽい。 だからその後に語られるのは田中康夫、ケータイ小説、アカデミックジャー...
ノンフィクションという概念を自明のものとせず、それが固まる過程を追うことで、事実を描く方法論、倫理に迫ろうとする意欲作。 大宅壮一が確立(?)し、沢木耕太郎でピークを迎えた後に停滞期に入ったという見立てっぽい。 だからその後に語られるのは田中康夫、ケータイ小説、アカデミックジャーナリズム(宮台、古市といった面々)になる。商業ジャーナリズムが明らかにできていない社会のリアルに迫っているのは彼らだ、という。 面白い論考ですが、それは著者の問題意識に基づく光の当て方だとも思う。参与観察的な手法を王道的に取り扱っているので、ミクロ的な潜入レポ的な題材に偏っている印象を受ける。例えば立花隆は、大宅文庫を活用して角栄研究を書いたとしか触れられていない。 題材と取材者の関係性をいかにすべきか、が裏の主題だとしたら自然な帰結ではあるが。 本書は別に正史を書こうとしているわけではない、と認識する読者にとっては問題にならないが、誤解されても不思議ではない書名である。
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