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冬の日誌
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冬の日誌

ポール・オースター(著者), 柴田元幸(訳者)

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冬の日誌

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2017/02/01
JAN 9784105217181

冬の日誌

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商品レビュー

4

19件のお客様レビュー

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2024/06/16

 車中泊の車の中で読み終えた。読み終えた本を両の掌でこねるように持ち替え、表紙を見返してみる。先日亡くなった著者を想わずにはいられない。  64歳の著者が、命あるうちにと、人生を振り返った記録だ。著者の経験した出来事、出会った人たちの物語を読むとき、読者は自身の過去の経験もシン...

 車中泊の車の中で読み終えた。読み終えた本を両の掌でこねるように持ち替え、表紙を見返してみる。先日亡くなった著者を想わずにはいられない。  64歳の著者が、命あるうちにと、人生を振り返った記録だ。著者の経験した出来事、出会った人たちの物語を読むとき、読者は自身の過去の経験もシンクロして思い出している。エピソードはドライな筆致で描かれるが、かえって読者自身の人生を重ね合わせ易くしている。著者がタイトルを日誌(Journal)とした狙いはそこにあると思う。  著者の狙い通り、本書を読み終えたとき、自分自身の人生の旅を経験したようで、本書がいとおしく感じられ両掌で本を抱き、表紙を見返した。  青春、朱夏、白秋と、人生の四季の扉を開いてきた。そして玄冬の扉を開けようとしている今、著者の言うように自問する、あといくつの朝が残っているのだろう。

Posted by ブクログ

2022/10/29

これまでの作品(特に「ニューヨーク三部作」などの初期作品)においては、ポール・オースターという名前や存在を装置として活用することで新たな文学を切り拓いてきたオースター。 そのような作者が人生の老いという冬の時代にさしかかり、身体をめぐるこれまでの出来事を赤裸々に語っています。長...

これまでの作品(特に「ニューヨーク三部作」などの初期作品)においては、ポール・オースターという名前や存在を装置として活用することで新たな文学を切り拓いてきたオースター。 そのような作者が人生の老いという冬の時代にさしかかり、身体をめぐるこれまでの出来事を赤裸々に語っています。長年の喫煙や過去のセックスなど、あまり言及されてこなかったトピックも含めたエピソードが時系列に沿って、それこそ「日誌」のように語られています。 個人的には、「これ!」というような箇所にはあまり遭遇しませんでしたが、そこはオースターの文体と名訳者による訳文ですから、するすると通読できました。

Posted by ブクログ

2022/01/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

後半に出てくる“君が子供のころ愛した食べ物”がどれも美味しそうでたまらない。 “アイスクリームこそ君の若き日の煙草だった” は名言だと思う。 家族を乗せた吹雪の中のドライブの話も良かった。 戦争を経験された、寡黙なお義父さまの雪道のアシストもウィンクも、どれも素敵なシーン。

Posted by ブクログ

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