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諧調は偽りなり(上) 伊藤野枝と大杉栄 岩波現代文庫 文芸285
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2017/02/16 |
JAN | 9784006022853 |
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諧調は偽りなり(上)
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商品レビュー
4.3
4件のお客様レビュー
『美は乱調にあり』の後編となる作品。日陰茶屋事件のその後。大杉栄と伊藤野枝、大杉の甥の三人を関東大震災の混乱期に殺した甘粕正彦。実話を元に書かれた小説。さすが、寂聴さんグイグイ読まされます!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「美は乱調にあり」の続編である、村山由佳の「風よあらしよ」は野枝主観で書かれた小説であるのに対して、本作は野枝と大杉栄の周辺を丹念に取材したドキュメンタリー風の作品であり、あたかも沢木耕太郎を読んでいるように錯覚させられた。上巻は神近市子の刃傷沙汰以後が書かれており特に辻潤と神近市子のその後の人生が興味深かった。下巻はいよいよ甘粕大尉が登場し佳境に差し掛かる様だ、下巻に続く。
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村上さんの「風よあらしよ」と違うところは、寂聴さんが当事者関係者と直接取材ができているからとてもリアルに感じられてドキドキする。テレビもネットもない時代だからなんだろうけど、新聞や雑誌や本に書かれたことが世の中を付き動かせる元となり得た「文字」の偉大さを再確認した。私的な事情まで...
村上さんの「風よあらしよ」と違うところは、寂聴さんが当事者関係者と直接取材ができているからとてもリアルに感じられてドキドキする。テレビもネットもない時代だからなんだろうけど、新聞や雑誌や本に書かれたことが世の中を付き動かせる元となり得た「文字」の偉大さを再確認した。私的な事情まで文字にしたらお金になる時代だったんだ。そして金銭の貸し借りも質屋から友人まで頻繁に行われていたのは、社会保障制度が脆弱だったからだろうか。引っ越しもよく行われていたようだし、もしかしたらそういう面から考えると生きやすかったのかな。
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