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芥川賞の偏差値
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芥川賞の偏差値

小谷野敦(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 二見書房
発売年月日 2017/02/01
JAN 9784576170299

芥川賞の偏差値

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商品レビュー

3.1

11件のお客様レビュー

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2023/06/16

筆者は学者だったけど今は作家で、やはり実践者・作る側の人だけに説得力がある。そのかわりに随分と偏っている。そこを楽しむ本。 その作家でもある作者が自ら「文学」は終わりに近づいているという。単なる個人の感想だが、文化・ 芸術の中で、絵画や音楽、演劇でさえもまだ国民から尊重されてい...

筆者は学者だったけど今は作家で、やはり実践者・作る側の人だけに説得力がある。そのかわりに随分と偏っている。そこを楽しむ本。 その作家でもある作者が自ら「文学」は終わりに近づいているという。単なる個人の感想だが、文化・ 芸術の中で、絵画や音楽、演劇でさえもまだ国民から尊重されているように思えている。が、古いものさえあればいい、と一番思われているのが文学なのではないか? その中で、知名度ゼロの専攻委員やら文壇やらが権威を振り回すのも、失礼ながら馬鹿らしいというか。 あと、賞をめでたく取ったそのあと、ほとんど書いていない作家もいるが、だいだい書いてもボツにされた、とのこと。そういものかと勉強になる。

Posted by ブクログ

2019/01/05

ここまで読んでいる人なら辛辣な物言いでも楽しく感じる。芥川賞にまつわるエピソードを知れるだけでそれなりに楽しめた。

Posted by ブクログ

2018/10/24

芥川賞受賞作品は直木賞作品に比べて概して面白くない。 実際、ストーリーと呼べるものがないような作品も多く選ばれていますが、これを専門家的には「芥川賞的な技巧を駆使した作品」と呼ぶようです。 つまり、芥川賞選者が好む文形さえマスターすれば、受賞を狙えるという意味で本当の作家とし...

芥川賞受賞作品は直木賞作品に比べて概して面白くない。 実際、ストーリーと呼べるものがないような作品も多く選ばれていますが、これを専門家的には「芥川賞的な技巧を駆使した作品」と呼ぶようです。 つまり、芥川賞選者が好む文形さえマスターすれば、受賞を狙えるという意味で本当の作家としての技量が問われているわけではなさそうです。 その証拠に、受賞者がその後鳴かず飛ばずで静かに文壇から去っていった作家も散見されます。 さらに、謎なのは多くの選者が否定的なコメントを出すような作品がなぜ候補作に選出されるのか? 本書で、その理由が直接的に述べられているわけではありませんが、考えられるその理由として、出版社(文芸春秋社)の意向、作家の他の文学賞との絡み、時代のトレンドなどが加味された結果のようです。 少なくとも、受賞作無し=候補作選定失敗という事実は、主催者側(文芸春秋社)はもっと厳しく受け止めるべきでしょう。 さて、本書ですが、芥川賞作品すべてに点数をつけて評価しています。 ちなみに、最高得点と最低得点の作品だけ見ておきましょう。 最高得点:72点 村田沙耶香「コンビニ人間」2016年上期 李良枝「由煕」1988年下期 高橋揆一郎「伸予」1978年上期 最低得点:25点 楊逸「時が滲む朝」2008年上期 本書では2016年下期までの受賞作までしか網羅されていませんが、私がクソミソにけなした今年度受賞作、高橋弘希「送り火」を著者がどう採点したのかに興味あります。 そして本書の評価ですが、採点に当たって受賞作はもちろん、作家の関連作品も読んでいる点において労作だと思います。 そして、付録として小谷野氏が選ぶ名作リスト(芥川受賞作品に拘らない)もあります。 また著者が比較的、恋愛ものが好きな傾向にあるという発見もありました。 自分との作品評価の違いを楽しむ読み方もできますので、権威付けと文芸作品好きな方にはお勧めです。

Posted by ブクログ

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