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海の向こうから見た倭国 講談社現代新書2414
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2017/02/01 |
JAN | 9784062884143 |
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海の向こうから見た倭国
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商品レビュー
3.8
12件のお客様レビュー
3世紀から6世紀の倭と朝鮮半島の関係を朝鮮の視点から、日韓の考古学上の成果をふんだんに活用して分析している。特に、朝鮮半島側の古墳の状況や研究者の視点を紹介してくれているのが新鮮。 これによると、「倭という一つの強大国があって中央集権的に朝鮮半島と対峙していた」というステレオタ...
3世紀から6世紀の倭と朝鮮半島の関係を朝鮮の視点から、日韓の考古学上の成果をふんだんに活用して分析している。特に、朝鮮半島側の古墳の状況や研究者の視点を紹介してくれているのが新鮮。 これによると、「倭という一つの強大国があって中央集権的に朝鮮半島と対峙していた」というステレオタイプの世界観では全く不十分であることがわかる。特に、時代が遡れば遡るほど、朝鮮半島(新羅、伽耶地域、百済、栄山江地域)と倭(九州北部、吉備、大和)が輻輳的に関係を築いていた。 時代が5世紀に下ると、朝鮮半島側は高句麗の南下に対して百済や新羅が周辺を統合しつつ、倭と友好関係を結ぶことを思考し、倭も先進技術の取り込みのため、関係を構築していく中で、吉備や九州を統合した形で倭王権が交易を独占する形になってきたというもの。また、今と比べて国の概念も曖昧だったのだろうが、筆者は後書きにおいて以下のとおり指摘する。 ・古墳時代(3世紀後半〜6世紀前半)の倭では、倭王権を核としながらそれぞれの地域社会も拠点となる、錯綜した可変的なネットワークが広がっていた。それは、朝鮮半島(少なくとも中南部)にまでのびていて、そこでも同じようなネットワークが広がっていた。その環海地域を取り巻くネットワークを活用しながら、倭王権と地域社会は時には協調して時には競合して、朝鮮半島のさまざまな社会と政治経済的な交渉を重ねた。 ↑の好例が6世紀前半の磐井の乱であろう。筆者は、倭王権が北部九州の港を直轄化するとともに、新羅の圧迫を受ける伽耶を助けようとしたことに対し、新羅は磐井に賂を送って倭を牽制させ、磐井も港の直轄化に反応して倭を見限ったと見ている。まさにこのような『錯綜して可変的な』ネットワークが、(今のような厳密な国境意識なしに)日本でも朝鮮でも広がっていたということであろう。 古墳の考古学的な解説の部分を読むのがやや苦痛だったが、全体として極めて説得的な本だった。
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3世紀から6世紀にかけて、朝鮮半島と倭との間でどのような交渉があったのかについての研究をまとめた本。 高句麗、新羅、加耶、百済、栄山江流域といった社会が割拠する中で、それぞれの対外戦略として倭との通行があった。 倭は倭で様々な地域集団が存在し、吉備の反乱や磐井の乱といった、倭王権...
3世紀から6世紀にかけて、朝鮮半島と倭との間でどのような交渉があったのかについての研究をまとめた本。 高句麗、新羅、加耶、百済、栄山江流域といった社会が割拠する中で、それぞれの対外戦略として倭との通行があった。 倭は倭で様々な地域集団が存在し、吉備の反乱や磐井の乱といった、倭王権が外交権を接収するにあたって生起した戦いもあった。 古代の歴史はよくわかっていない分ロマンもあるし興味をそそる。新羅が倭の出兵を抑えるために…という件とか。
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2017年73冊目 参加している読書会 3Bの7月度のテーマ本。 読書会はもう終わったのですが、ようやく読了。 著者は40代前半の日朝関係史の研究者。 本書では日本人が書いた朝鮮から見た倭国というのが面白い。 4世紀から6世紀の朝鮮と日本。その両者を結びつける様々な遺跡や出土品 ...
2017年73冊目 参加している読書会 3Bの7月度のテーマ本。 読書会はもう終わったのですが、ようやく読了。 著者は40代前半の日朝関係史の研究者。 本書では日本人が書いた朝鮮から見た倭国というのが面白い。 4世紀から6世紀の朝鮮と日本。その両者を結びつける様々な遺跡や出土品 たとえば、朝鮮でも前方後円墳が見つかったりなど。 当時の両国はどのような船で海を渡り、交流していたのであろうか。 それぞれがお互いの必要性を認め交流していた日々。 当時の様子を想像させてくれる一冊でした。
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