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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2016/11/25 |
JAN | 9784103784104 |
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商品レビュー
3.9
17件のお客様レビュー
上巻のはじめ、「なぜこれが『土の記』なんだろう?」と思いながら読み進めていました。 主人公や周りの人物の視点をテンポよく使い分けながら、例えば病気の怖ろしさを迫るように描いたり、人々の明るさ昏さ、意識の表層、深層を行ったり来たりしながら描いたりと、独特の筆致に惹き込まれました。 ...
上巻のはじめ、「なぜこれが『土の記』なんだろう?」と思いながら読み進めていました。 主人公や周りの人物の視点をテンポよく使い分けながら、例えば病気の怖ろしさを迫るように描いたり、人々の明るさ昏さ、意識の表層、深層を行ったり来たりしながら描いたりと、独特の筆致に惹き込まれました。 最後、いきなり文体がゴロッと変わってぷつっと終わるのがとてもショックでした。。そして、「ああ、土の記やなぁ…」としみじみ感じました。
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今まで福澤彰之シリーズで、漁師の生活や仏教といった変わった題材を描いてきたが、本作では米つくりの農家という日本人にとってある意味普遍的な日常生活を描く。都会に住む自分のような者にとっては異質だが、日本の歴史を通覧すると普遍的であると言え、衆目の目を惹きやすい変わった題材から普通の...
今まで福澤彰之シリーズで、漁師の生活や仏教といった変わった題材を描いてきたが、本作では米つくりの農家という日本人にとってある意味普遍的な日常生活を描く。都会に住む自分のような者にとっては異質だが、日本の歴史を通覧すると普遍的であると言え、衆目の目を惹きやすい変わった題材から普通の題材を描く事にシフトしているような気さえする。普通の題材をいかに深く描くか、という事に挑戦しているのか?とも思う。土と共に生き、土に還る。タイトルにはそんな思いが込められているような気がする。ただ単に伊佐夫が土のサンプル収集に凝っていたから、というだけではないだろう。その伊佐夫も、16年前に交通事故に遭い植物状態になって、半年前に死んだ妻の昭代が生前他に男を作って不貞をはたらいていたのではないかという疑惑を払拭できず、うじうじと考え昭代という死者にとらわれている。昭代の妹久代と結婚していればまた違う道を歩んでいたのかもね、とも思う。下巻になって伊佐夫のボケが進み目が開いていても現実と夢の境がなくなる事、記憶の中の風景と現実が混在していく描写には恐怖を覚えた。詳細→ https://takeshi3017.chu.jp/file10/naiyou6711.html
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土まみれ。主人公のぼけっぷりが面白い。田舎の濃厚な人間関係。著者の豊富な理系知識。主人公の頭の中を克明に描写。読み進めるのに苦労。
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