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ファン・ゴッホの生涯(下)
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 国書刊行会 |
発売年月日 | 2016/10/01 |
JAN | 9784336060464 |
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ファン・ゴッホの生涯(下)
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いよいよ,フィンセントが自殺したということになっている歴史の真贋を暴く最終章。これが知りたくて本書を手に取ったようなものだ。 本書の最後は,エピローグ「ここに眠る」だ。ここではフィンセントの死後,弟テオを襲った病気?について語られる。テオの妻であったヨーが,テオのお墓をフィン...
いよいよ,フィンセントが自殺したということになっている歴史の真贋を暴く最終章。これが知りたくて本書を手に取ったようなものだ。 本書の最後は,エピローグ「ここに眠る」だ。ここではフィンセントの死後,弟テオを襲った病気?について語られる。テオの妻であったヨーが,テオのお墓をフィンセントが眠るオーヴェルの小麦畑を見晴らす場所に埋めなおした場面で終わる。 本書には,「補遺:フィンセントの致命傷に関する注釈」(p.396~408)という長い解説がついている。これは,フィンセントの事故(他殺,あるいは意図しない拳銃暴発も含む)説を裏付ける史料として載せたのである。この文章には,一般にいわれている「リボルバーでの自殺説」がどのようにできた上がって人々のなかで広まったのか,しかしこの自殺説にはそれを支持するにはいろんな無理があること,さらに新しい事実として,当時,フィンセントと交流(もちろんフィンセントにとってはマイナスの)のあったルネとガストンという兄弟の話などなど…で,別の結論を導いているのである。 「われわれによる一八九〇年七月二七日の出来事の再構成は,公的記録にある直接・状況のあらゆる証拠の分析,およびアドリーヌ・ラヴーの数多くの話からルネ・スクレタンの死の床の告白に至る,その日の出来事に関係するあらゆる証言の評価に基づいている。/この再構成はまた,ジョン・リウォルドが一九三〇年代にオーヴェルを訪れ,フィンセントが死んだ当時そこに住んでいた街の住人に取材した際に聞いた物語と正確に一致する。」(p.407) 本書を執筆するための資料や,フィンセントの手紙の解釈についての注釈は膨大なものとなったため,本書には収められていないという。サイトで見れるようになっているらしい。その方が検索もしやすいだろうという。このあたり,新しい本のあり方のような気がする。将来の伝記研究者へのサービスだ。
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