先進事例から学ぶ成功する公共施設マネジメント 校舎・体育館・プール、図書館、公民館、文化施設、庁舎の統廃合と利活用の計画から実践まで

南学(著者)

• 販売会社／発売会社: 学陽書房
• 発売年月日: 2016/10/01
• JAN: 9784313121157

商品レビュー

2019/09/27

本書は、実際の自治体における公共施設マネジメントの事例を取り上げつつ、どのように公共施設マネジメントを進めたらよいのか、その考え方を示す本である。
第１章「未体験の「計画策定」に直面する自治体」や第２章「公共施設マネジメントの効果的推進手法」では、施設だけでなく付随する設備の老朽化等の現状把握（固定資産台帳の整備）の必要性や、長期計画の中に当面の実施計画（モデル事業）を埋め込むことで計画倒れとなることを防ぐ工夫などが紹介されていた。
第３章以降で著者が特に力をいれて記載している事例が、包括保守点検管理の事例である。自治体の技術者不足を補うとともに、経費の削減・サービスの向上のために民間のノウハウを生かす取組は、どの自治体においても真似をすることができ、実践的な事例である。そのほかの事例の記載はいささか簡易すぎる感はあるが、全体を通してイノベーションは、一自治体の担当者の工夫から生まれることを実感した。

2019/01/21

施設管理担当の行政職員向けの内容。事例というのは公共施設総体をどう管理するかで、個別の案件ではない。
公共施設の月数回以上利用するのは全住民の1割以下。図書館が最高で15パーセント。
利用していないのが55パーセントから97パーセント。
学校プールの稼働率極めて低いので共有にするなどの検討の余地がある。
先進事例のほとんどはイノベーションを進める少数の職員をトップが支えている状況。