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史上最高に面白いファウスト
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史上最高に面白いファウスト
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商品レビュー
4.3
11件のお客様レビュー
これはよくできた本。タイトルのポップさを鵜呑みにせず、最後まで通読すると得られるものが大きい。 抄録に解説が適宜織り交ぜられ、最後にこの作品の本質を著者なりの解釈で解き明かす。抄録の部分も舞台感がリズミカルにうまく表現されている。 はじめて『ファウスト』が分かった。どんな形で...
これはよくできた本。タイトルのポップさを鵜呑みにせず、最後まで通読すると得られるものが大きい。 抄録に解説が適宜織り交ぜられ、最後にこの作品の本質を著者なりの解釈で解き明かす。抄録の部分も舞台感がリズミカルにうまく表現されている。 はじめて『ファウスト』が分かった。どんな形でも、これまで『ファウスト』は分からなかったのに。
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「まんがで読破 ファウスト」と「手塚治虫ファウスト」という、マンガ2冊に続いての、活字の入門本へのステップアップとして購入しました。 === 著者は、ゲーテひと筋60年という教授の先生。 高尚な人格者による、ものすごく難解な大長編の文学作品という、誤ったイメージがあるけど、そうじ...
「まんがで読破 ファウスト」と「手塚治虫ファウスト」という、マンガ2冊に続いての、活字の入門本へのステップアップとして購入しました。 === 著者は、ゲーテひと筋60年という教授の先生。 高尚な人格者による、ものすごく難解な大長編の文学作品という、誤ったイメージがあるけど、そうじゃない。 退屈で苦しいだけの日々に忙殺されている庶民に、笑い転げたり、怒ったり、泣いたり、心の底から楽しんでもらいたいという一心で、ゲーテが生涯をかけて取り組んだエンターテイメント作品。 もっとガードを下げて、1人でも多くの人に気軽に楽しんでほしい。 この点を、この本の中で何回も強調しています。 === 例えば…… 序盤、悪魔メフィストは、プードルという犬に化けて主人公ファウストに近づきます。 ググってみたら当時、プードルは新しく開発されたばかりで、庶民の間で大人気だったそうで。 向こうの人達なら誰もが幼い頃に慣れ親しんでる、(ギリシャ神話ベースの)童話と同じシチュエーションで、童話と同じ名前の老夫婦も登場します。 なるほど、続編なんだね、と思うじゃないですか。 ところが、その直後、悪魔がこの老父婦を焼き殺します。 そもそもの基本的な構成が、旧約聖書のヨブ記のパロディだそうで。 ラストも、カトリック全盛の神聖ローマ帝国の時代に書かれたとは思えない、キリスト教の根底になってるタブーを侵して幕が降りる。 さすがに殺されると思ったのか、後半(第2部)はゲーテの遺言に従って、ゲーテの死後に公開されたそうです。 === たぶん、今でいうと、高名な会社経営者がタピオカドリンクを片手に楽器箱に隠れようとしたところでそのドリンクが大爆発するような展開。 しかも、鶴が恩返しではた織りしている小屋ごと火事で燃やして登場人物みんな殺しちゃうような、破茶滅茶の連続。 よくわからないカタカナ語を1つ1つググりながらなので、2週間ぐらいかかっちゃいましたが、すっかり虜になりました。 「なるほど、いかにもキリスト教の発想だね」「そうか、キリスト教社会の連中はこう考えるのか」という、新しい気付きもいっぱいありました。 この本のおかげで、次は森林太郎さん(後の森鴎外)訳の「本物」を読んでみようと思い立ち、(絶版なので)中古で探し回っているところです。
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新潮文庫の「ファウスト」(高橋義孝訳)と並行して読んだ。 とてもわかりやすくて入門にはよかったが、これだけだとちょっと味気ない。並行読みオススメです。
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