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天子蒙塵(第一巻)
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天子蒙塵(第一巻)

浅田次郎(著者)

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天子蒙塵(第一巻)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2016/10/26
JAN 9784062201940

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商品レビュー

3.8

34件のお客様レビュー

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2023/12/25

蒼穹の昴シリーズの五作目。第一巻は溥儀の側室、文繡の目線で離婚劇を語る。過去の出来事を振り返る語り口は『珍妃の井戸』と似た感じだと思った。 登場人物が少なめであまり複雑ではないので、読みやすかった。

Posted by ブクログ

2022/01/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

宣統帝・溥儀の側室・文繡による、溥儀の脱出劇と離婚話 「どんなに高貴であっても、どんなに頭が良くても、臆病な男はだめですね。」それが、溥儀の姿だったんですね。だから、沈みゆく王朝から、文繡は逃げ出さざるを得なかった。 そして、大きな疑問が。西太后は、光緒帝の跡継ぎとして、溥儀を選んだのでしょうか。まぁ、当時3歳だったから、判らなかったのかもしれないけど。 文繡の行動は同時に、張作霖が見限った「溥儀の姿」でもあったのだと思う。天子にふさわしい人物かどうか。天命があるかどうか。天子じゃなくてもよかったかも。自分に相応しい人物(自分を愛してくれる人物)かどうか。に、気が付いてしまった。だから、「自由」という旗印を掲げ、離婚訴訟を、逃避を。 溥儀の魅力は、そのまま清朝そのものに拡がる。”ふさわしくない”ことが齎す、帰結・終焉に。紫禁城を追い出された彼らは、歴史をひも解かなくても、結末が見える様です。 天子蒙塵では、4巻に渡って、最後に記された、張作霖の「天理人心」を説いているようです。いかなる運命であろうと、人間はおのれの力で覆すことができる。だから口が裂けても、没法子といってはならない、と。さもなくば、と。

Posted by ブクログ

2021/05/24

昔、宝塚星組で「紫禁城の落日」という舞台を観た。清朝最後の皇帝 溥儀とその皇后 婉容の人生を軸に、政治・国際情勢、人間模様(溥儀の弟 溥傑とその妻 浩、日本軍の軍人や清朝の遺臣など)を描いた物語だった。舞台装置も衣装も豪華絢爛だったこと、溥儀を演じこの公演で退団した日向薫さんの長...

昔、宝塚星組で「紫禁城の落日」という舞台を観た。清朝最後の皇帝 溥儀とその皇后 婉容の人生を軸に、政治・国際情勢、人間模様(溥儀の弟 溥傑とその妻 浩、日本軍の軍人や清朝の遺臣など)を描いた物語だった。舞台装置も衣装も豪華絢爛だったこと、溥儀を演じこの公演で退団した日向薫さんの長身に中華服がとてもよく似合っていて格好良かったこと、婉容を演じてやはりこの公演で退団した毬藻えりさんが美しく艶やかだったことや、二人の運命が哀しく切なかったことが心に残っている。 当時「ラストエンペラー」という映画もヒットしていたので見たはずだけれど、映画で覚えているのは、迷路のような広くて埃っぽそうな城が壁(塀)で細かく区切られていて圧迫感があるし、住みにくそうだと思ったことだけだ。 後にNスぺか何かで婉容の人生についての番組を見たときは、阿片中毒になってしまう彼女の人生があまりに壮絶で痛々しくて見ていられなかった。溥儀の弟 溥傑さんが日本人の奥さん(浩さん)を迎えていて、仲睦まじかったらしいのとは対照的な夫婦関係。溥儀や、溥傑さんと浩さんについての番組も見たことがあったように思うが、とにかく、一つの王朝が滅亡するという時代が大きく動くときにそのような立場に生まれついてしまった人たちの運命が凄まじすぎて…なんという運命を背負って生まれてきてしまったのかと、気の毒に思う。 当時の中国における様々な事件の前後関係や背景、様々な勢力の思惑がなんとなくわかってきた。2巻目以降も楽しみだ。

Posted by ブクログ

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