システム工学 システム理論(Ⅱ) 東京大学工学教程

大橋弘忠(著者), 鳥海不二夫(著者), 白山晋(著者), 東京大学工学教程編纂委員会(編者)

• 販売会社／発売会社: 丸善出版
• 発売年月日: 2016/09/01
• JAN: 9784621300640

商品レビュー

2025/04/03

図書館で借りた。
東京大学向けのシステム理論の教科書のIIだ。こちらでは「離散モデル」「ネットワーク」「確率モデル」の3大柱となっている。
離散モデルでは、前半にコンピュータサイエンスではおなじみ「オートマトン」を取り扱う。もちろん私は学生時代に履修済みだ。後半には自己組織化臨界、サンドパイルモデル、フラクタル、メゾスコピックモデル、格子ガスオートマトン…おぉぉ、私は知らない未知の世界が広がっている。
ネットワークでは、基本的なところはもちろんコンピュータサイエンスとして履修済みの内容だが、すぐにノート数が数千規模の例示が出てきて「さすが東京大学。私が学んだものより発展的だなぁ」と感じさせてくれた。発展的だが、これくらいならついていけるぞ…。
確率モデルでは待ち行列モデルなどがあり、この辺は「聞いたことはあるものの、しっかり学んではない」ものが多かった印象。深く読めば何度も戸惑いそうだ。

総じて、薄い本だが、深く、幅広く応用が効きそうな内容だ。エンジニアリングって広い世界であると改めて感じさせてくれる、刺激的な本だと感じることができた。
借りたほんの2週間では、ちゃんと読み込むのは難しいが、いつか再読してノートに整理したい。