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棋士という人生 傑作将棋アンソロジー 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2016/10/01 |
JAN | 9784101265742 |
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棋士という人生
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商品レビュー
3.7
11件のお客様レビュー
前半の芹澤先生にまつわる話をいろんな人が書いてるやつの、アンソロジーでしか得られない読後感ですごい良かった。あと畠山先生の若かりし頃のバイト話はオチの部分の持っていきかたが素人っぽいんだけどポコっと心に残るような、すごく不思議な感じでこれもすごい良かった。 全体的に「文章はすごく...
前半の芹澤先生にまつわる話をいろんな人が書いてるやつの、アンソロジーでしか得られない読後感ですごい良かった。あと畠山先生の若かりし頃のバイト話はオチの部分の持っていきかたが素人っぽいんだけどポコっと心に残るような、すごく不思議な感じでこれもすごい良かった。 全体的に「文章はすごく上手なんだけどたまに構成が謎」という、将棋指しにしか書けないんではないかという感じでとてもよい。
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妙な音が聞こえた。私が発した嗚咽(おえつ)だった。苦しみのどん底で息も絶え絶えに喘(あえ)ぎながらもペンを執る少年の心を想った。高橋女流との交流は生きる糧だったのだろう。生の焔(ほのお)を燃やし尽くすように彼は文章を綴った。 https://sessendo.blogspot.c...
妙な音が聞こえた。私が発した嗚咽(おえつ)だった。苦しみのどん底で息も絶え絶えに喘(あえ)ぎながらもペンを執る少年の心を想った。高橋女流との交流は生きる糧だったのだろう。生の焔(ほのお)を燃やし尽くすように彼は文章を綴った。 https://sessendo.blogspot.com/2022/01/blog-post.html
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「作家、記者、そして棋士自身が綴った文章の中から二十余の名品を精選。将棋指しという職業の哀歓、将棋という遊戯の深遠さを写し出すアンソロジー」 いやまったくこの紹介文の通り。平成二十八年の刊行で、わりに最近の文章もあるのに、全篇に昭和の香りがたっぷりと漂っている。私は「将棋をささ...
「作家、記者、そして棋士自身が綴った文章の中から二十余の名品を精選。将棋指しという職業の哀歓、将棋という遊戯の深遠さを写し出すアンソロジー」 いやまったくこの紹介文の通り。平成二十八年の刊行で、わりに最近の文章もあるのに、全篇に昭和の香りがたっぷりと漂っている。私は「将棋をささない(させない)将棋ファン」で、棋士や将棋界周辺の逸話が大好物なのだが、本書には琴線をかき鳴らされまくりであった。ミーハー体質である私は、最近のかっこいい若手棋士も大好きだけど、本書に登場する強烈な個性の棋士の方々(物故者も多い)に心をわしづかみにされた。 やはり編者の大崎善生さんの書かれたものが、しみじみ味わい深い。思い返してみると、「聖の青春」「将棋の子」を読んだのが、将棋に心ひかれたきっかけだったかもしれない。「ふ-け-ば-飛ぶよ-な将棋の駒に~(古い)」命をかけた人たちは、私たち凡人からはうかがいしれない異次元の世界を生きている。棋士たちのすぐそばでその姿を見てきた作家にしか書けない文章の力で、その壮絶な(時にヘンテコな)世界を垣間見ることができる。村山聖九段の師匠森信雄七段を描いたものが出色。 他のどれも面白いのだが、特に忘れがたく心に残ったのは、芹澤博文九段だ。ご本人の文章以外に、師匠であった高柳敏夫九段と、親交のあった色川武大氏の「追悼文」が収録されている。芹澤九段と言えば、タレント的にテレビに出ていたのを覚えているが、ここに描かれたような棋士としての姿はほとんど知らなかった。芹澤九段の文章は非常に知的で人間味のあるものだが、高柳・色川両氏が描き出すのは、天才であり続けられない絶望と孤独を抱えて死に急いでいったとしか思えない姿である。師匠と「悪友」の痛恨の思いが胸に迫ってくる。 もう一篇、坂口安吾による「九段」が実に良かった。あまりによくできた話で、本当だろうかと思ってしまうほど。ぶかぶかの浴衣を喜々として身にまとう大山大先生。一気に親しみを感じてしまった。 将棋っていいなあ。自分でも指してみたくて、本を読んだり教えてもらったりもしたけど、どうしても超初心者段階から進めないのだった。将棋好きの夫は「難しく考えずに、三手先(自分→相手→自分)まで考えれば充分」と言うけれど、それができないんだよ~。
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