シャルロットの憂鬱

近藤史恵(著者)

• 販売会社／発売会社: 光文社
• 発売年月日: 2016/10/18
• JAN: 9784334911270

商品レビュー

2024/11/10

「どんな子でも大好きよ」p.253／警察犬を引退したシャルロットに一目惚れした真澄、浩輔夫妻は犬との楽しい暮らしを始めた／犬を飼うと世界が広がる／ご近所で起こるちいさなできごとをシャルロットといっしょに解決だ！　というのでもないです。なんとなく遭遇してなんとなく解けていく謎／基本、猫好きやけど、犬も好き。飼うのはなかなかたいへんやけど懐いてくれるのがはっきりわかるからなあ…シャルロットかわいいです。擬人化されてない「犬もの」は反則やと思う。

【シャルロットの憂鬱】怪しいことがあるときだけは吠えるシャルロットが空き巣が入ったときだけ吠えなかったわけは？／「ズルい子でも大好きよ。シャルロット」（p.25）。
【シャルロットの友達】シャルロット、チワワに噛まれる／犬がいると落ち込んではいられないのだ。（p.64）
【シャルロットとボーイフレンド】佐々木さんちの柴犬、ハナコちゃんの存在がなんだかこんがらがっている。《どうして犬って、済んだことを水に流せるのかしら》p.127
【シャルロットと猫の集会】寝付かれないので夜明け前にシャルロットと散歩に出かけたら猫の集会に出くわした。《みんなそれぞれ大事にしているものが違うだけだ。》p.162
【シャルロットと猛犬】土佐犬と何かのミックスらしい小夏と出会いシャルロットは吠えられる。ご近所ではちょっと危険視する向きもあるが？
【シャルロットのお留守番】庭に誰かが侵入している形跡が。シャルロットがいたのに？

■簡単な単語集

【葵】真澄の友人。マレーシアで働いている。
【池上浩輔】夫。シャルロットの今の飼い主。公園では「シャルパパ」と呼ばれている。趣味はフットサル。いちおう探偵役と言えるか。ネーミングセンスはいまいち。《めんどくさそうな顔もしないし、他人事のように考えたりしないところも彼のいいところだ。》p.148
【池上真澄】妻。主人公の「わたし」。シャルロットの今の飼い主。シャルロットに一目惚れした。公園では「シャルママ」と呼ばれている。
【賢い】《賢いということは、すぐにズルをすることも覚えるということだ。》p.12。《賢い犬は、こっそりと飼い主をしつけてしまうんだよ》p.71
【神谷／かみや】シモンのママ。
【河内／かわうち】ボーダーコリーの飼い主。話し好きの中年女性。
【日下部兄妹】兄は太一、妹は千鶴。猫好き。浩輔《大人にならないと、自分以外のだれかを守るのは難しいんだ。》p.191
【小夏】土佐犬と何かのミックスらしい。しつけがあまりできていない。飼い主は根岸さん。
【ゴン】白い柴犬。
【沙和／さわ】ご近所だと思われる小学低学年らしい女の子。シャルロットにエサをあげたかった。将来、沢さんと結婚したら「さわさわ」になるなあと思っている。
【シモン】ジャックラッセルテリア。飼い主は神谷（かみや）さん。
【シャルロット】いくつもの事件を解決した元警察犬だが股関節を痛め引退した。雌のジャーマンシェパード。四歳。とても賢いししつけも行き届いているが、けっこうヤンチャ。今は、警察が嫌いらしい。
【添寝】寂しいのは人間の方だ。
【田所亮一】トラブルがあると焦ってパニックになりがちな少年。
【チビ子】保護した子猫。黒猫。
【嗣美／つぐみ】真澄の友人。既婚。
【鄭】真澄の職場の後輩。猫を飼っている。
【根岸里菜／ねぎし・りな】小夏を飼っている家の人。
【ハナコ】佐々木さんちの柴犬。
【ハリス】ジャーマンシェパード。シャルロットのボーイフレンド。ママは村上さん。
【褒める】人間同士ではそういう「なにもしていないこと」を褒めるという習慣がない。（p.198）
【牧田】猫嫌いらしいやかましいおばさんだが、そうイヤな人ではなかった。《みんなそれぞれ大事にしているものが違うだけだ。》p.162
【ミリー】大型犬に吠えまくる凶暴なチワワ。ご主人の老女はミリーは大型犬が好きだからという。
【村上】ハリスのママ。トイプードルを飼うのが似合いそうなお嬢さん。
【忘れる】自分に都合の悪いことは積極的に忘れる。（p.69）

2024/09/23

警察犬を引退して夫婦のもとにやってきた、
ジャーマンシェパードのシャルロット。
人間社会の不可解な謎を
シャルロットと過ごす中で解いていく。
犬が大好きな人に読んでほしい、連作短編小説集。
＊
近藤史恵さんの作品を初めて読んだ。
読みやすくて、謎解きもちょうどよく
その上あたたかな気持ちになった。
犬が好きなので、終始ニマニマしながら読んでいたと思う。
お話には、シャルロットだけでなく、
さまざまな犬たちが（猫も）登場する。
かつて飼っていた犬たちの表情や触り心地を思い出して、ちょっと涙が出た。
動物をペットでなく、
家族として一緒に過ごす人ならきっと共感できると思う。
＊
犬は嘘をつかないから、
済んだことをすぐに水に流せる。
ああ、そうかもしれない。
ならば私も極力嘘をつかないようにしよう。

2024/08/06

犬好きさんなら、この小説を嫌いになる人はいないんじゃないだろうか
とっても良かった！
とにかく、読みながら犬ー！犬ー！犬ー！と心の中で叫んでた笑

生きてる間に犬を飼いたいと思ってて、見てて更に犬を飼いたくなった笑
可愛い。

話はちょっとしたミステリー
好き
この方の作品はフランス料理の方を先に読んだけれど、こっちの方が好き
シャルロット可愛い