1,800円以上の注文で送料無料

この人を見よ 光文社古典新訳文庫
  • 中古
  • 書籍
  • 文庫

この人を見よ 光文社古典新訳文庫

フリードリヒ・ニーチェ(著者), 丘沢静也(訳者)

追加する に追加する

この人を見よ 光文社古典新訳文庫

定価 ¥814

440 定価より374円(45%)おトク

獲得ポイント4P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社
発売年月日 2016/10/12
JAN 9784334753412

この人を見よ

¥440

商品レビュー

2.7

8件のお客様レビュー

レビューを投稿

2024/04/29

全体的に言いたいことがなんなのかわからなかったが、ところどころからドイツ人を理想主義者と言って非難していることだけはわかった。 「道徳とは生に復讐せんとする下心を備えていて、そしてそれに成功したデカダンの徒輩の病的特異体質である。」という文章から道徳は作り上げられた価値観に過ぎな...

全体的に言いたいことがなんなのかわからなかったが、ところどころからドイツ人を理想主義者と言って非難していることだけはわかった。 「道徳とは生に復讐せんとする下心を備えていて、そしてそれに成功したデカダンの徒輩の病的特異体質である。」という文章から道徳は作り上げられた価値観に過ぎないのだと思った。

Posted by ブクログ

2023/11/10

・私には依然として目の前に、切り株に座り、カレーニンの頭をなで、人類の崩壊を考えているテレザが見える。この瞬間に私には他の光景が浮かんでくる。ニーチェがトゥリン[=トリノ]にあるホテルから外出する。向かいに馬と、馬を鞭打っている馭者を見る。ニーチェは馬に近寄ると、馭者の見ていると...

・私には依然として目の前に、切り株に座り、カレーニンの頭をなで、人類の崩壊を考えているテレザが見える。この瞬間に私には他の光景が浮かんでくる。ニーチェがトゥリン[=トリノ]にあるホテルから外出する。向かいに馬と、馬を鞭打っている馭者を見る。ニーチェは馬に近寄ると、馭者の見ているところで馬の首を抱き、涙を流す。  それは一八八九年のことで、ニーチェはもう人から遠ざかっていた。別のことばでいえば、それはちょうど彼の心の病がおこったときだった。しかし、それだからこそ、彼の態度はとても広い意味を持っているように、私には思える。ニーチェはデカルトを許してもらうために馬のところに来た。彼の狂気(すなわち人類との決別)は馬に涙を流す瞬間から始まっている。  そして、私が好きなのはこのニーチェなのだ、ちょうど死の病にかかった犬の頭を膝にのせているテレザを私が好きなように私には両者が並んでいるのが見える。二人は人類が歩を進める「自然の所有者」の道から、退きつつある。

Posted by ブクログ

2022/12/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ニーチェ。皆さん読んだことありますか? 実は私は初めてででありました。 何となく中二病、のイメージがあったんです。自意識やプライドが高く、劇的で劇画的。著作のなかの「神は死んだ」「ルサンチマン」などの言い回しは、哲学に関心のない方でも耳にしたことはあるのではないでしょうか。 ただ、最近はどうでしょうか。ニーチェの研究者ってのはあまり聞かない気もします。どんくさいみたいな雰囲気なんでしょうか。殆どイメージで語りますが、哲学の専攻でも英米倫理学とか、経済学とのつながりでJ・S・ミルやベンサム、A・スミスなんかはまだ読まれているような感じがあります。分からんけど。 ・・・ そんななか、今般縁あってニーチェの作品を読む機会を得ました。で、再びですが、ニーチェってどうなのよ、と自らに問えば、こう答えたいと思います。 文章は素敵、何となく面白い。でも、哲学的にはよくわからん。 はい、これであります。 ・・・ 取り敢えずよかった点から。 本作は、著者が発狂し入院させられる前で、最後の脱稿した作品となります。あたかも自分が再び筆を執ることはないかと悟ったかのような、自らの作品や思想の振り返りをしているのが特徴になっています。 その意味で、本作はニーチェ自身による過去の著作の回想録のような構成になっています。かつてどのようなことを語り、どのようなことを考えていたのかは、本作を読むことで概ね(概ねですよ)理解することができるのではないでしょうか。ドイツ人やドイツ的考え方の否定、常識という価値の破壊・転換、等々であります。 いみじくも裏表紙に「ニーチェ自身による最高のニーチェ公式ガイドブック!」とありますが、いいえて妙ですね。表現はなんとも軽いのですが笑。次の作品を手に取るかどうかを決めるにはもってこいの、ニーチェ作品群を見下ろす恰好の展望台でありました。 ・・・ また、文章が非常に美しく、アフォリズムは鋭さの非常に印象的でした。批判はまさにナイフのように鋭く容赦なく周囲をこき下ろし、表現も二元論的(善と悪、死と生等々)なものが多く、このことからも力強い文章になっていたと思います。読中ふと感じたのは、哲学というよりもむしろ文学、という印象でありました。 ・・・ そして、哲学的な意味なのですが、これははよく分からなかったです。ニーチェって何が言いたかったのか。 可能性の一つは、「クレタ人は全員嘘つき」と語るクレタ人のごとく、眼前に問題を現出させ、さあ君たち自身がニーチェを判断しなさい、と言わんばかりの実存的投げかけを演出しているのか、と。分からないけど。全体を通じてなんだか禅問答のようでもありました。 あるいは、言葉を尽くしても最終的に人は分かり合えないことを、身をもって・作品をもって表そうとしているのかもしれません。きっと俺のことわかってくれる読者なんて殆どいないんだろうなー、などと思いつつ書いていたのかな、と夢想した次第です。 ・・・ ということでニーチェの著作でありました。 改めてですが、なかなか面白かったですよ。文章も素敵で。 そうそう、加えて一点申し添えると、訳が自然で読みやすかったです。ドイツ語をかつて勉強した身としては、関係節でだらだらと続くドイツ語の読みづらさは、翻訳でも「そのまま」残っていることが結構あるのですが、今回そのような困難はありませんでした。さすが新訳ですね。

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品