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あまいゆびさき ハヤカワ文庫JA
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2016/10/07 |
JAN | 9784150312497 |
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あまいゆびさき
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あまいゆびさき
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商品レビュー
3.9
14件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
百合小説だという前知識で読みました。 序盤、中盤は少女たちの過酷な環境が描写されていてとても辛かったのですが、最後の最後に関わった仲間たちが協力して、まじゅんとあきのをくっつけたシーンはアツかった。 終わり方も最高でした。
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少女達の一途な思いは大人に汚されていく ずっと2人だけの世界で 誰にも邪魔をされずに 2人でチョコレートを分けあう どうしてこんな気持ちいいことを大人は秘密にするの? どうして一緒に居てはいけないの? 複雑で純粋な2人の物語
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宮木あや子さんは『官能と少女』から。恋愛小説としてはわりと露骨な性描写が特徴で、後ろめたくもくすぐったい感じになります。本作はいわゆる百合的な展開が主となっていて、同じく宮木さんの『ヴィオレッタの尖骨』とともに気になっていた一冊です。しかしまぁ、「あまいゆびさき」…このタイトルは...
宮木あや子さんは『官能と少女』から。恋愛小説としてはわりと露骨な性描写が特徴で、後ろめたくもくすぐったい感じになります。本作はいわゆる百合的な展開が主となっていて、同じく宮木さんの『ヴィオレッタの尖骨』とともに気になっていた一冊です。しかしまぁ、「あまいゆびさき」…このタイトルは甘美で、それでいて厳かな儀式を想起させますよね。 さて、冒頭主人公ふたりの幼少期(保育園児あるいは幼稚園児)から、チョコを口移ししたり触りっこをしたり結婚ごっこをしたりと、まあ見せつけてくれます…。「さすがここまでしないだろう!」とツッコミたくもなりますが、幼いふたりにとっては「楽園」を訪うがことき夢のじかん、読み進めていく上で鮮明にふたりの絆を象徴していく風景なので、導入としては納得させられるものがあります。このくらいがよい。正直この序盤の序盤こそ一番印象深かったような気がします。 そこからの展開は良くも悪くも真っ直ぐな恋愛物語です。すれ違いがあり、ベッドシーンがあり、ハッピーエンドで締めくくられます。ここまで真っ直ぐだとは…。もうちょっと背徳的というか、照乃ちゃんのためになら罪をも犯す(チョコをあげるために万引きをする)みたいな展開が続くと思っていただけに、私が思っていたような展開になることはありませんでした。二人とも真っ直ぐでとてもいい子でした(笑)。登場人物も、やけに悪人っぽく書かれた大人たちを除けば、みんな芯のあるいい人たちです。 ですから、本作は立派な成長譚あるいは青春小説としても読めるのではないでしょうか。特に後半のドラマチックな展開から緩やかに着地していくラストは良い余韻にひたれます。 まとめると、想像していたような薄暗さはあまりなかったものの、「ほんとうに」人を思う気持ちが美事に結晶した綺麗な一作でした。(因みに、私は映画なら『小さな悪の華』っぽい少女の交流が好きです。) 「大丈夫、ぜんぶ、ふたりで始めよう。何もなくてもきっと、一緒にいれば平気だから。これから怖いこともあるかもしれないけど、ふたりでいればきっと怖くないから」 こんなに小さな手なのに。こんなに小さな身体なのに。大きな黒い瞳から発せられる希望に似た光は、私たちの未来だけを映す。(本書より)
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