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〈情報〉帝国の興亡 ソフトパワーの五〇〇年史 講談社現代新書2386
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〈情報〉帝国の興亡 ソフトパワーの五〇〇年史 講談社現代新書2386

玉木俊明(著者)

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〈情報〉帝国の興亡 ソフトパワーの五〇〇年史 講談社現代新書2386

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2016/08/01
JAN 9784062883863

〈情報〉帝国の興亡

¥220

商品レビュー

3.3

11件のお客様レビュー

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2019/01/28

ちょっとおもしろそうなので手にとってみた。 今で言うところの情報産業を、まとめてソフトパワーとし、その切り口で過去の覇権国を見定めていくような感じの内容でした。 オランダ、イギリス、おメリカという3つの覇権国家が情報伝達の新しいテクノロジーをどう利用してその地位についたのか、と...

ちょっとおもしろそうなので手にとってみた。 今で言うところの情報産業を、まとめてソフトパワーとし、その切り口で過去の覇権国を見定めていくような感じの内容でした。 オランダ、イギリス、おメリカという3つの覇権国家が情報伝達の新しいテクノロジーをどう利用してその地位についたのか、というのはかなり興味深く読むことができた。ただし電話とアメリカの覇権の関係だけはどうも明確には理解しがたい。 他の著書もちょっと手にとってみようと思える内容。

Posted by ブクログ

2018/12/31

本書では、オランダ、英国、米国が、情報網をどのように掌握したか、またそれを活用して、ヘゲモニーの一時代をどのように確立したかについて、著されています。 ヨーロッパ商業の国際展開の中核であったオランダと、活版印刷技術が商取引のテンプレート化に果たした役割について、本書を読んで初め...

本書では、オランダ、英国、米国が、情報網をどのように掌握したか、またそれを活用して、ヘゲモニーの一時代をどのように確立したかについて、著されています。 ヨーロッパ商業の国際展開の中核であったオランダと、活版印刷技術が商取引のテンプレート化に果たした役割について、本書を読んで初めて認識しました。 また、電信網を張り巡らせ、情報を迅速に伝達・収集することによって情報帝国としての地位を確立した英国。19世紀にはユーラシア大陸を横断する電信網や海底ケーブルまで敷設し、グローバル電信網を構築していた事実に驚きました。これが今に続く、海運・金融セクターでのロンドンの国際的な地位の確立に大きな役割を果たしていることがよく分かりました。 更に、アメリカが電話網の構築により、よりライブな情報である音声の伝達を通して新たな情報帝国として台頭し、IMFのような国際機関やブレトンウッズ体制の構築により20世紀に超大国となったこと。 本書での中心は、上記3か国についてですが、個人的にはフランスのユニークな腕木通信という情報伝達ネットワークが、ナポレオンの情報戦略を支えていた、という件を興味深く読みました。フランスはインターネットに先駆けミニテルを発明・展開したことも良く知られています。 またサミュエル・モールスがなぜ電信信号を発明したか、その動機には、彼の妻の死があることを本書で初めて知りました。重要なことをいち早く情報として伝達することを実現するためなのですが、もともと画家であった彼がモールス信号を発明するに至る背景に、彼の妻への愛を感ぜずにはいられませんでした。

Posted by ブクログ

2018/10/23

情報に焦点を当て、ヘゲモニー国家の500年にわたる興亡について書いた本。著者によると今までヘゲモニー国家といえるのは、オランダ、イギリス、アメリカの3か国しかない。その3か国を情報の視点からみると、オランダは印刷機、イギリスは電信、アメリカは電話によって情報管理をしていた。ヨーロ...

情報に焦点を当て、ヘゲモニー国家の500年にわたる興亡について書いた本。著者によると今までヘゲモニー国家といえるのは、オランダ、イギリス、アメリカの3か国しかない。その3か国を情報の視点からみると、オランダは印刷機、イギリスは電信、アメリカは電話によって情報管理をしていた。ヨーロッパの歴史に詳しく、説得力ある話の展開がなされており、役に立った。 「アムステルダムは武器貿易の中心であった。それにより、戦略、戦術に関する情報が比較的容易に入手できたことは、極めて重要であった」p26 「オランダは活版印刷術、イギリスは電信、そしてアメリカは電話を使用した。これらが要因となって商業情報の中心となり、ヘゲモニーを握ることができたのである」p28 「ヘゲモニー国家とは、経済的に何が正しいのか決められる国家である」p31 「(16世紀まで)ヨーロッパでは、長い間、修道士などが書物を筆写して新しい写本を作成していた。筆写しか方法がなかったのだから、書物の出版数は、なかなか増えなかった。知識は、修道士などの一部の階級の独占物にとどまっていた。彼らが、情報発信と知識の担い手であった」p37 「個々の商人は情報の非対称性を利用して利益を得るが、社会全体としてはそれを縮小させなければ適切な経済活動が困難になる」p43 「フランス革命によって、フランスの貿易量が大きく低下したからこそ、イギリスがヘゲモニー国家になれたのである」p50 「17世紀のヨーロッパ商業の中心地はアムステルダムであった。アムステルダムが持つ、もっとも重要な機能は、商品の流通と情報の集約・発信であった。1600年に6万5000人だった人口が、1700年には23万人になった。さまざまな地域から、人びとが移住したからである」p68 「西欧の一人当たりの出版点数は、清や日本のようなアジア諸国と比較して、はるかに多かった。しかも、活版印刷術の改良により、書物の価格は安価になった。要するに、西欧はアジアよりも大きく進んだ知識社会であった」p71 「オランダにせよポルトガルにせよ、商業情報のネットワークとは、商人のネットワークだった」p85 「パリからブレストにはだいたい550kmの腕木通信線が整備されていました。そしてパリから発信された腕木通信の信号は、何とものの480秒(8分)後にブレストに届いたといいます。これは秒速1125m、音速の3倍以上の速さで信号が駆け抜けたことになります」p90 「アメリカという国は、アメリカ大陸以外の地域から大きく離れている。したがって、攻撃を受けにくい一方で、他地域を攻撃することができるという利点がある。それが如実に現れたのが、二つの世界大戦であった。第二次世界大戦が終わると、アメリカは圧倒的な経済大国として登場する」p134 「イギリスが世界に張り巡らした電信は、世界中で使われ、その使用料がイギリスに流入した。世界経済が成長するほど、イギリスは儲かるうえに、世界各国はイギリスが作り上げたシステムを使うほかなかった」p151 「明確なヴィジョンなき破壊のあとには、よりたいへんな生活が待っているだけかもしれない」p188 「ウォーラーステインによれば、飽くなき利潤追求が、近代世界システムの特徴である」199 「企業が短期的成果しか求められないのは、近代世界システムと新しく生まれつつあるシステムの構造の問題に由来するものと思われる」p202 「人は知らず知らずのうちに、貧困にあえいでいる人たちから搾取する可能性がある」p203

Posted by ブクログ

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