ありふれた愛じゃない 文春文庫

村山由佳(著者)

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 2016/09/02
• JAN: 9784167906924

商品レビュー

2025/02/01

主人公(真奈)の強さに惹かれた。気づけば、クライマックスを迎えていた。優柔不断で大胆、というフレーズに出会えたことはこの本を読んでよかったと思う1番の理由です。

2024/11/11

468ページ読み切ったー！
続きが気になりすぎてどんどん読み進められた本はこれがはじめてかも
タヒチにいってジョジョとクリスに会いたい
バリバリ仕事するのもいいと思ったしこんな熱い恋愛をしたいし熱い恋愛をされたいとも思った

2024/10/07

重厚なミステリの後、久しぶりに恋愛小説が読みたくなってこちらの一冊を。
恋愛小説とはいっても甘酸っぱい胸キュンストーリーを期待している訳ではもちろんなく、迷い悩む大人の恋愛が読みたかったので、まさにぴったりの一冊だった。

主人公の真面目で誠実でありたい気持ちと、情熱に突き動かされて本能のままに生きたい気持ちと…その間で揺れ動く姿がすごくリアル。
こんなに情熱的な恋愛はしたことがないけど、真奈の感情が手に取るように分かる。
穏やかで安定をくれる年下の婚約者か、かつて愛した官能的な元カレか…みたいな帯にも釣られ、あっさり元カレの方にいくのかと思いきや、まさか一回目のタヒチでは再会だけで終わるとは。
でも、タヒチでの出会いや日本の職場でも色々あったりして、飽きることなくむしろぐいぐいストーリーに引き込まれてしまった。
途中、理性を保とうとしている姿に、なぜこんなに二人とも惹かれ合っているのか？と感じる部分もあったが、結ばれた姿を見たら納得というか、それだけの圧倒的な愛を感じた。
まさに「ありふれた愛じゃない」。

そして主人公よりむしろ私が好感を持ったのが、ジョジョと千晶の二人。
特にジョジョは最高。
こんなに人を見る目あって、的確なアドバイスしてくれて、親身で話も面白い友人がいたら素敵すぎる。
この本への高評価はジョジョのおかげっていうぐらい、私の好きなキャラクターだった。

タヒチについて、今まで名前は知っているぐらいの認識だったが、素晴らしい場所なんだろうな。
海や街やそこに住む人々や…見たこともない景色が読んでいるうちに頭の中に浮かび上がってくるようで、それがすごく魅力的な風景で。
それもこの本の魅力のうちの大きな一つだった。

(文藝春秋単行本読了)