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腸内細菌が家出する日 健康も人生も思いどおりにいかないのはナゼ?
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腸内細菌が家出する日 健康も人生も思いどおりにいかないのはナゼ?

藤田紘一郎(著者)

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腸内細菌が家出する日 健康も人生も思いどおりにいかないのはナゼ?

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 三五館
発売年月日 2016/08/01
JAN 9784883206728

腸内細菌が家出する日

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2017/07/17
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p1 「本当の自分というものはないのだ」という解は、生物科学から証明できるようになってきた。 寄生虫や腸内細菌が人間に及ぼす影響を観察することで、それを強く実感するようになった。 結論を言えば 「生きとし生けるものはすべて、別の生物から多大な影響を受け、自己がつくられている」 ということ。 私達の周辺には、自己の形成に影響を及ぼしている生物がたくさんいる。 ヒトは自分以外の微生物を含めた生き物たちと共生しながら進化してきた。 p4 探しても見つかるはずのない「自分探し」などやめて、他者、それは人間だけでなく、腸内細菌を含むあらゆる生物のこと、とともに自身をよりよく生きる新しい生き方へ一歩を踏み出すきっかけに、この本がなれば良い。 p24 1980年代、トキソプラズマに感染したマウスに不思議な行動がみられることが、ある論文で報告された。寄生虫感染があった個体は過度に活動的になったり、毛づくろいをあまりしなくなった、というもの。 天敵に対する恐怖感は、脳の扁桃体に生まれつきプログラミングされている。 1994年、オックスフォード大学の免疫学社J・ウェブスター博士らは、トキソプラズマに感染したラットが、感染のないラットとは異なる行動をとることを観察した。 感染したラットは、自ら猫に近づいていき、簡単に猫の餌食になってしまった。 p27 トキソプラズマに感染したネズミは脳を操られ、天敵の出す本来なら「危険な臭い」に惹かれてしまう。 p30 チェコのプラハにあるカレル大学の寄生虫学者J・フレグル博士をはじめとする多くの研究では、トキソプラズマが人間の行動を変える可能性があると見ている。 2009年、研究チームがチョコの3,890人の徴収兵に関するデータを解析すると、トキソプラズマの感染があり、かつ血液型がRhマイナスの人は、小さな自動車事故を起こす割合が6倍になった。簡単な反応テストでは、感染者は、非感染者に比べ、反応が遅いことが分かった。 p32 人間がトキソプラズマに感染すると、セロトニン不足になる。 米メリーランド大学医学部のT・ポストラチェ博士は、デンマークの女性45,000人を対象に研究を行い、感染者は、非感染者に比べ、自殺を試みる割合が1.5倍高く、トキソプラズマ抗体レベルが高いほど自殺のリスクも高くなった。 トキソプラズマ感染は、妊婦や免疫力の落ちた人には危険な存在であり、自殺傾向の増加や、精神疾患との関係が論じられるが、免疫系が健全に働いていれば、この寄生虫は、悪さをすることはなく、人の好奇心や勇気を刺激してくれるかもしれない。 p38 生物界では共生が成立しているので、純粋な「本当の自分」など存在しない。 私が「私」だと思っているのは、寄生虫をはじめとした様々な生物の影響が入り混じった混合物である。 p55 広く生物界を見ると、生物の性決定システムが他の生物によって乗っ取られる場合がずいぶん多い。 フクロムシはオスのカニの生殖器官に侵入して繁殖能力を失わせる。寄生されたオスのカニは、脱皮するたびに外観がメスのカニに似てくる。 フクロムシに栄養を与えて繁殖させ、自分の卵のように大事に育てる性別負傷の代理母となる。 p64 生物の究極の目的は、自分の遺伝子コピーをできるだけ増やすこと。 p67 蚊は地球上でもっとも多くの人名を奪う生物。 p82 私達の腸には「もう一人の私」が住んでいる。30,000種、1000兆個もある腸内細菌だ。およそ2kgにもなる。これら腸内細菌は腸粘膜細胞と協働して、私達が生きる基本的な仕事をやってくれている。 ・食べ物の消化吸収、便の形成 ・免疫機能の維持 ・有害物質の排除 ・ビタミンの合成 ・ホルモンの合成 ・脳内伝達物質の合成 ・酵素の合成 ・腸の蠕動運動促進 p83 人間を含むあらゆる生物が生存するためには腸と腸内細胞が必須。 脳を持たない生物はいるが、あらゆる生物は腸を持っている。 生きるためには、脳は必ずしも必要ではなく、腸こそが必須なのだ。 p84 地球上でいちばん多く細胞が密集している場所はヒトの腸管。 腸内細菌の数は30,000種類、1,000兆個にものぼる。 p86 世界中のすべての人間のDNAは99.9%が同じだと言われる。 腸内フローラに個性があり、その遺伝子数がヒトより膨大であれば、私達の健康や行動なども腸内細菌が握っているのかも。 つまり、これらの最近の集合体である腸内フローラは、私達の腸内に住む「もう一人の私」だと言える。 p182 ベトナム出身の禅師ティック・ナット・ハンは、自分のいのちが自分だけのものではなく、ともにつながりあい支え合って存在していることをインタービーイングinterbeingという造語で表している。

Posted by ブクログ

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