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楽しもう射影平面 目で見る組合せトポロジーと射影幾何学
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楽しもう射影平面 目で見る組合せトポロジーと射影幾何学

大田春外(著者)

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楽しもう射影平面 目で見る組合せトポロジーと射影幾何学

定価 ¥2,750

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 日本評論社
発売年月日 2016/07/01
JAN 9784535787452

楽しもう射影平面

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商品レビュー

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2016/10/21

トポロジー入門というか,二次元閉多様体の中で最も興味深い射影平面を学ぶ本。数学の得意な高校生なら十分理解できるレベルだと思う。二次元閉多様体の分類定理と,射影幾何学の基礎をしっかり紹介してる。 「メビウスの帯の縁にぐるっと円板を貼りつけた,表裏の区別がない閉曲面」というトポロジカ...

トポロジー入門というか,二次元閉多様体の中で最も興味深い射影平面を学ぶ本。数学の得意な高校生なら十分理解できるレベルだと思う。二次元閉多様体の分類定理と,射影幾何学の基礎をしっかり紹介してる。 「メビウスの帯の縁にぐるっと円板を貼りつけた,表裏の区別がない閉曲面」というトポロジカルな定義と,「平坦なxy平面に無限遠直線を付け足したもの」という座標幾何学的な定義が,実は同じものを指してるとか,この話だけでも射影平面の凄さがひしひしと感じられる。 「トーラス」や「クライン管」といったいかにも二次元多様体な名前と違って,「射影平面」ってネーミングからして,最初は「ナニソレ?」って感じですが,そのうちふっと痛烈に納得できる。これが非常に心地よいのでお薦めです。 球面の(赤道を含まない)北半球に,対蹠点を同一視した赤道を合わせたものも,射影平面になってるのは,北極点で接する平面に,北半球を球の中心から投影したものが,座標平面+無限遠直線になってるイメージが分かりやすい。 さらに「平坦な3次元空間内の原点を通る直線すべての集合」も射影平面になっている。さっきの中心投影を直線の束として解釈するわけで,見方を変えても本質は同じ。そういう真理があることを,数学は強烈な説得力で教えてくれる。 「メビウスの帯と円板を貼りつけたもの」と,「普通の空間において一点を通る直線群」が同じなんて,これはちょっとした驚きだ。前者の貼りつけは四次元に行かないと実行できないけれど,後者は十分想像できる。高次元への親しみも増すこと請け合い。 しかも実用性もちゃんとあって,例えば普通の平面では平行な2直線は決して交わらないけど,射影平面では,どんな2直線も一点で交わる(平行線は無限遠直線上の一点で交わる)。すなわち平行線を特別扱いしなくていいから幾何学の定理がいろいろ簡単になるのです。もうこれは楽しすぎでしょう。

Posted by ブクログ