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資本主義、社会主義、民主主義(Ⅰ) NIKKEI BP CLASSICS
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日経BP社 |
発売年月日 | 2016/07/01 |
JAN | 9784822251598 |
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資本主義、社会主義、民主主義(Ⅰ)
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資本主義、社会主義、民主主義(Ⅰ)
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「資本主義はその成功ゆえに失敗する」マルクスの向こうを張ったこの意表を突くテーゼであまりに有名な本書は、処女作『 理論経済学の本質と主要内容(岩波文庫) 』でワルラスの一般均衡理論を継承したシュンペーターが、『 経済発展の理論(岩波文庫) 』でイノベーションをキーにその動学化を図...
「資本主義はその成功ゆえに失敗する」マルクスの向こうを張ったこの意表を突くテーゼであまりに有名な本書は、処女作『 理論経済学の本質と主要内容(岩波文庫) 』でワルラスの一般均衡理論を継承したシュンペーターが、『 経済発展の理論(岩波文庫) 』でイノベーションをキーにその動学化を図った後、自らの学問体系の総仕上げとして構想した長期の社会変動論である。第二次大戦後の高成長から低成長時代を迎える中で福祉国家化が進展し、シュンペーターの予想が一定の説得力を持ち得た時期もあった。しかし80年代に西側の保守政権によってレッセフェールが息を吹き返し、社会主義陣営の崩壊を経て、2000年代以降グローバル資本主義が猛威を振るうに至って次第に色褪せていった。 シュンペーターのイノベーション理論は、その理論的な華麗さにも拘らず、いやその華麗さゆえに現実を記述するモデルとして決して万能ではない。イノベーションはまさに「創造的破壊」であるがゆえに通常の経済循環過程からは生まれない。それは非連続な未来を直観した企業家によって循環の外部から唐突にもたらされる「新結合」である。企業の巨大化とともに所有と経営が分離し、官僚主義が蔓延する中で、企業家精神もイノベーションも枯渇するとシュンペーターは言う。だが企業を成長に導くのは天才的な企業家の「創造的破壊」ばかりとは限らない。アイデアを製品化し、市場を開拓する上で、組織にビルトインされたインクリメンタルなイノベーションが果たす役割も決して小さくない。シュンペーターの悲観論はこの点を見逃している。 もう一つシュンペーターが見落としていたのは、彼が生きた時代の制約もあるが、資本主義をグローバルに捉える視点だろう。資本主義は差異を導入することによって生き延びると言ったのは岩井克人だが、グローバルレベルでの労働力価格差が差異の源泉として存在し続ける限り、画期的なイノベーションがなくとも資本主義は安泰だ。それが壁に突き当たるとすれば、差異が喰い尽くされるまでグローバルな平準化が進むか、もしくは、それがもたらす国民経済の混乱に耐えきれず、国家が何らかの阻止行動に出るかのどちらかだろう。いずれにしてもシュンペーターが予想した資本主義の安楽死とはかなり違った道筋を辿るとみたほうがいい。 個人的に最も興味深く読んだのはシュンペーターの独占理論だ。完全競争市場で価格を所与とせざるを得ない企業には生産手段を戦略的に活用する余力は乏しく、独占による安定化がイノベーションを促すという。介入主義的な独禁政策に批判的なオーストリー学派らしい考え方だが、独占の最たるものと言える社会主義へのシュンペーターのニュートラルな立場の背景には、こうした独占の捉え方があるとみてよいだろう。
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シュンペーターといえば「創造的破壊」の概念を提唱した人物として日本人にもなじみの深い経済学者ですが、その概念を紹介したのが本書になります。本書は第二次世界大戦中の1942年に発刊された本ということで、そのあたりの背景を考慮しながら読み進めると良いかと思います。また本書では、序文と...
シュンペーターといえば「創造的破壊」の概念を提唱した人物として日本人にもなじみの深い経済学者ですが、その概念を紹介したのが本書になります。本書は第二次世界大戦中の1942年に発刊された本ということで、そのあたりの背景を考慮しながら読み進めると良いかと思います。また本書では、序文としてシュンペーター伝を書いているトーマス・マクロウによる紹介文が掲載されていますが、これは非常に良い。本編を読み進めるに当たっての素晴らしいガイドラインになっています。 上巻では第1部マルクス主義、第2部資本主義は存続できるか、第3部社会主義は機能するか、が収録されています。第1部では、マルクスの資本論簡潔に説明し、批判を加えていて、資本論になじみのない人でもマルクスの考えがよくわかるようになっています。第2部は本書の本丸ともいうべきパートで、冒頭に「資本主義は存続できるか。いや、そうは思えない」という断言からはじまっていて、読者にショックを与えています。そして中身を読み進めると、シュンペーター氏がいかに現実世界を認識しているか、人間の心理や非合理的な行動、不確実性への企業の対処方法などを鋭く分析していて、とても感銘を受けました。経済学者で理論だけをやっている人は、実業界の人間からすると、「まったく世の中をわかっていない」という評価が与えられることも多いですが、シュンペーター氏は実業界の人間以上に経済や経営の奥深くまで理解しているという印象を受けました。シュンペーター氏の予言は外れた、とかこの部分はまちがっている、と批判する人もありますが、本書からいかに多くの気づきを得られるかの方がよほど大事で、私からすれば間違いの箇所を批判するより、多くの気づきを得させてくれた感謝の方が大きいです。 第3部の社会主義については、正直あまり感銘を受けませんでしたが、その理由として定義している社会主義の範囲が広いこと(現実世界でもそうですが)、またwhat if的な記述が多く、ほとんどフィクション的な印象を受けてしまいました。ただそれこそがシュンペーターの狙いかもしれない(つまり社会主義はフィクションのようなものだ)とすると、それはそれでやはりシュンペーターのすごさではあると思います。資本主義の将来を考える人にとって本書は必読書だと思います。
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読もうと思った理由 現在起こっている政治経済制度の問題点について深く知りたいと思ったから 気づき ・ひとたび「資本家」が潜在的なサービスの蓄えを手に すると立場上、そうした蓄えや潜在的な蓄えの生産に かかるかかる時間以上、労働者を働かせることがー実 際のサービスを提供させ...
読もうと思った理由 現在起こっている政治経済制度の問題点について深く知りたいと思ったから 気づき ・ひとたび「資本家」が潜在的なサービスの蓄えを手に すると立場上、そうした蓄えや潜在的な蓄えの生産に かかるかかる時間以上、労働者を働かせることがー実 際のサービスを提供させることができる。この意味で 資本家は支払った以上の労働時間を現場で要求でき る。その結果生産された商品も、生産にかかった労働 時間に比例した価格で販売されるため、二つの商品の 価値に差が生じる。この差が剰余価値で、資本家はこ の剰余価値を掠め取ることで「労働者」を「搾取」す る ・マルクスによれば「科学的社会主義」は社会主義が 人々の意思や希望とは無関係に必然的に到来すること を示したという点で「ユートピア社会主義」と一線を 画している。これは資本主義が発展すると資本主義の ロジックそのものによって、資本主義体制が滅び、社 会主義体制に移行する傾向があるという意味である ・マルクスによれば資本主義は実際の崩壊に至る前に絶 えず危機に見舞われる時代ー一時的な回復や何かの幸 運で短期間中断することはあっても絶えず危機に見舞 われる時代ーに突入する。それだけでなく、資本の蓄 積と集中が利潤率に影響を及ぼし、利潤率を通じて投 資機会にも影響が出るという側面を強調するのがマル クスの論法のひとつである ・資本主義の近いパフォーマンスを悲観する根拠、過去 の実績は繰り返さないと主張する根拠は次になる。第 一は環境が悪化するという見方である。資本主義のプ ロセスでは政治権力の分散が進み、資本主義に敵対的 な社会心理が生まれる。そうした心理は政策に反映さ れ、いずれは資本主義の動力装置を止めるほどの広が りを見せる可能性がある。第二は資本主義の動力装置 自体に問題がおきるという見方である。第三は資本主 義の動力装置が糧にする「原料」とでも言えるものー 新しい企業に開かれたチャンス、投資機会に問題が起 きるという見方である。民間企業のチャンスと投資機 会が消滅に向かう主な根拠として挙げられているの が、飽和・人口・新しい土地・技術的な可能性、また 投資機会が民間でなく公共投資の領域に偏っていると いう環境だ ・企業経営で特にエネルギーをつぎこむ問題のひとつ= 不透明感、特に現実の競争相手や潜在的な競争相手が どのような反応をするかという不透明感とビジネス全 般の環境が今後どうなるかという不透明感については ほぼ完全に社会主義型の経営では払拭されることは予 想される ・たとえば平和主義型の社会主義では軍備を節約できる し、無神論型の社会主義なら教会を節約できるだろう ・社会主義化とは大企業が描いた道のりを大企業を跨ぎ 越して進むことだ。 難しい言い回しも多く、また内容を自分自身あまり理解できていないところもあるのでまた再読したい。
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