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四人の女 新版 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2016/07/29 |
JAN | 9784488164065 |
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四人の女 新版
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商品レビュー
3.4
8件のお客様レビュー
アメリカの作家「パット・マガー」の長篇ミステリ作品『四人の女【新版】(原題:....Follow, As the Night....、英題:Your Loving Victim)』を読みました。 ここのところ、アメリカの作家の作品が続いています。 -----story-----...
アメリカの作家「パット・マガー」の長篇ミステリ作品『四人の女【新版】(原題:....Follow, As the Night....、英題:Your Loving Victim)』を読みました。 ここのところ、アメリカの作家の作品が続いています。 -----story------------- 前妻、現夫人、愛人、そしてフィアンセ――人気絶頂のコラムニスト、「ラリー」を取り巻く四人の女性。 彼はひそかに自宅バルコニーの手摺(てすり)に細工をし、四人をディナー・パーティに招いた。 「ラリー」には、そのなかの一人を殺さねばならない切実な理由があったのだ……。 一作ごとに趣向を凝らす才人「マガー」が、犯人ならぬ「被害者捜し」の新手に挑んだ、いつまでも色あせない傑作ミステリ。 訳者あとがき=「吉野美恵子」/解説=「深緑野分」 ----------------------- 「犯人」を捜すのではなく、「被害者」、「探偵」、「目撃者」等を探す…… 斬新な設定で一世を風靡した作家「パット・マガー」の傑作ミステリ、、、 1950年(昭和25年)に発表された「パット・マガー」長篇第5作にあたる作品です。 人気絶頂のコラムニスト「ラリー・ロック」は、平凡な女で前妻「シャノン・ムーア」、美貌の女優で現在の妻「クレア・フォレスト」、毒舌家の画家で仕事仲間兼愛人「マギー・ラング」、19歳ながらフィアンセとなった「ディー・イングルズビー」を、新居披露のパーティーに招いた… 新居は贅沢なペントハウスで、「ラリー」にとって成功の証である、、、 そのテラスの手すりがぐらついていることを知った「ラリー」は、「彼女」をそこから突き落として殺そうと決意したのだ… それは招いた四人のうちの誰なのか……。 物語は深夜のニューヨークで墜落死体が発見されるところから始まり、すぐさま時間が巻き戻ります… 読者は、誰かが墜落して亡くなったことを認識して読み進める感じ、、、 犯人を捜すのではなく、被害者を探す、被害者が誰だったのかを探るというユニークな設定… 「ラリー」と女たちのパーティの模様、かつて彼が彼女たちと過ごした日々の回想を通じ、動機を探っていくことになります。 途中から、もしかしたら亡くなったのはこの人物じゃないかなー と思っていたのですが… その予感が当たりましたね、、、 終盤、最も殺されそうにない人物に危機が訪れるので、違ったかなー と思いましたが、最後に意外な結末が… 思いも寄らない方向から心を揺さぶられることになりましたね。 野心や虚栄心が強い人物が多く、感情移入が難しかったのが残念でしたね… 共感できるのは前妻の「クレア」だけでしたからね。
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人気コラムニストのラリーが殺そうとしているのは、四人の女のうち誰なのか。1950年発表の少し古い作品だけど、面白い。 別れた妻、離婚寸前の現在の妻、愛人、現在の婚約者という四人の女が一同に集められるということ自体、どんな修羅場なんだという感じだが、ラリーと彼女たちとの関係が回想さ...
人気コラムニストのラリーが殺そうとしているのは、四人の女のうち誰なのか。1950年発表の少し古い作品だけど、面白い。 別れた妻、離婚寸前の現在の妻、愛人、現在の婚約者という四人の女が一同に集められるということ自体、どんな修羅場なんだという感じだが、ラリーと彼女たちとの関係が回想されて、徐々に事件の背景が明らかになってくると、ミステリーというよりは人間ドラマとして面白くなってくる。冒頭で死んだのはこの人だろうな、という予想はついたけど、それでも没頭して読めた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ひとかどの人物になることを夢に見、権力者にすり寄り、取り入る。 ひとたびコラムニストとしての立場を得れば、その立場を利用して特権をむさぼり、また貪欲にさらに階段を登るための策略を巡らすラリー・ロック。 今やそこそこの知名度、資産、権力を有したラリーは、思い出のペントハウスを購入するに当たり、そこで発見した欠陥を利用した殺人計画を思いつく。 その計画(=引っ越しパーティー)に招かれたのはラリーが今に至るまでに関わり合ってきた四人の女(元妻、現妻、愛人、婚約者)。 殺人計画の結末や如何に。 冒頭、ペントハウスからの転落死を扱う場面からの倒叙物。 明けて、現在進行形のパーティーでいがみ合う四人の女達と如才なくエゴを貫き権力者然を振る舞っているかのようなラリー。 そこに挟まれるような形で四人の女達との馴れ初めと、決して完全肯定できていない自己へのラリーの思いが過去から現在に追いつくように語られていく。 最初は胸くそ悪いとしか感じられないラリーの道程なのだが、次第に空っぽの虚像としての自分に気付いたり、思いとは裏腹にもつれる人生に憐憫の感が強くなってくる。 登場人物の少ない物語なので”誰が”の部分に意外性は少ないのだが、過程で紡がれていく背景と、交錯する心理のサスペンスが秀逸。 これが50年以上も前の作品かと思うとすごい。 深緑野分氏の解説にある「宗教画を彷彿とさせる」という評が読後感にまさにぴったりで感服。 こんな表現をする方の作品が読んでみたい。 『ベルリンは晴れているか』の作者だったよね、確か。
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