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日本会議の正体 平凡社新書818
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 平凡社 |
| 発売年月日 | 2016/07/08 |
| JAN | 9784582858181 |

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日本会議の正体
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商品レビュー
3.9
39件のお客様レビュー
1974年に文化人と宗教家を中心に「日本を守る会」が、1981年には政界・財界・学術界による「日本を守る国民会議」が発足する。この2つが合流して1997年に設立されたのが、本書テーマの「日本会議」である。 日本会議には2つの宗教団体が関わっている。1つは「生長の家」であり、もう1...
1974年に文化人と宗教家を中心に「日本を守る会」が、1981年には政界・財界・学術界による「日本を守る国民会議」が発足する。この2つが合流して1997年に設立されたのが、本書テーマの「日本会議」である。 日本会議には2つの宗教団体が関わっている。1つは「生長の家」であり、もう1つは「神社本庁」である。 生長の家は1930年に谷口雅春によって創始された宗教団体で、その教義は「万教帰一」。大宅壮一によって「カクテル宗教」と揶揄された宗教団体だが、それは「天皇への帰一」を目指す、天皇崇拝の信仰であった。政治への関りは第二代総裁の谷口清超(娘婿)、第三代の谷口雅宣によって断たれたが、それに反発した椛島雄三らが日本会議の運営を担った。 また、全国に8万の神社を傘下におさめる神社本庁は、戦前の国家神道の時代への復古を目指して、資金面でも活動面でも日本会議の活動を支えてきた。8万の神社全てではないが、1割程度が積極的に関わっていると言う。 現在の憲法を否定し、憲法の改正を掲げ、天皇を中心とした国づくりを目指す日本会議の思想は、安倍晋三の思想と共鳴した。 日本会議国会議員懇談会に所属する国会議員は多い。特に自民党に多数いる。そもそも自民党は憲法改正を党是としている。安倍晋三も憲法改正を目指すことを声高に主張してきた。その安倍を神輿にかついで、自分たちの悲願を達成しようとしたのが日本会議であったが、憲法改正はならなかった。
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考え方や意見は常に対立する事でバランスが取れている。人間が生まれつき本能の様に考えを持って生まれるわけではないのだから、誰しも教育環境や家族の影響など、外部の作用で考え方が確立する。 政教分離の原則は守られるのは当然だが、様々な考え方の人が集まって国家を形成するのだから、意見対立...
考え方や意見は常に対立する事でバランスが取れている。人間が生まれつき本能の様に考えを持って生まれるわけではないのだから、誰しも教育環境や家族の影響など、外部の作用で考え方が確立する。 政教分離の原則は守られるのは当然だが、様々な考え方の人が集まって国家を形成するのだから、意見対立は当然だし、何かしらの宗教に心酔する方々も国民だ。宗教とまで言わずとも、同じ考えや意思を持つ個人が固い信念の下に集まれば、ある意味、熱気や熱狂は宗教染みて見られても仕方ない。団結したり熱い議論を交わす事で、生き甲斐や仲間意識を求める人もいるだろう。 またその様な熱気を集団の力として利用しようとする政治家も合理的と言えばそれまでだ(心底信仰心を持っている人が果たしてどれくらい居るだろうか)。 結局、原則があったとしても必ずしも守られない状況に陥る事も当然想定されている。 右への力が働けば、左に戻す力が強くなり、その逆も然り。政治に限らず会社の中にだって存在する。 本書は日本会議の成り立ちや考え・主張を時系列に見ていくには丁度良い。かなり否定的な目線で語られてはいるものの、読み方によっては双方の考えに納得できる部分が多くある。政党もそうだが意見が100%全員同じなんてほぼあり得ない。だから誰しも集団を自己の利益に利用する部分はあるだろう。本書をある集団の形成過程を見るより、書かれた年度の戦後70年の時代の流れを読み取る参考書としてみると面白い。意外?にも外交の話は多くないので、戦前・戦後、団塊世代と素の日本人が外部(国外ではなく、あくまで国内の社会・教育・家族)影響でどの様な考えを持ってきたか追う事ができる。 読み進めると、考え全てに賛同できないと前置きした上で言うなら、寧ろ日本会議並みの行動力や強い信念を政治家が個人の考え・意見として持ちながら活動した方が良いのではないかとさえ感じる。 ついでに言うなら、どこの国でも愛国心教育やその国の確固たる歴史観ぐらいは持っていて良い。国旗がどうとか国歌がこれとか決まってなければ愛国心が育たないなら決めれば良い。けれどそれって本当にそうなのか、なければなし崩し的に愛国心が失われるのか。WBC優勝に感動し、テレビに釘付けになって応援してたじゃないか。
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左派はいなくなったのか 右派の執拗さが常軌を逸していたのか どうでもいいこだわりに巻き込まれて日本は失われたのだなあと感慨深い
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