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英米哲学史講義 ちくま学芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2016/07/06 |
JAN | 9784480097392 |
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商品レビュー
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著者の放送大学での講義をもとにした本です。イギリス経験論と功利主義の倫理学、そしてプラグマティズムと分析哲学のおおまかな流れが解説されており、さらにロールズの正義論やベイズ主義についても簡潔な紹介がおこなわれています。 著者は、「功利主義と分析哲学」というテーマで科目の担当を依...
著者の放送大学での講義をもとにした本です。イギリス経験論と功利主義の倫理学、そしてプラグマティズムと分析哲学のおおまかな流れが解説されており、さらにロールズの正義論やベイズ主義についても簡潔な紹介がおこなわれています。 著者は、「功利主義と分析哲学」というテーマで科目の担当を依頼されたときに戸惑いを感じながらも、やがて「経験論哲学」という共通の源泉をもつことや、ともに「計量化」を志向していることに気づき、これらの観点を軸に本書のもとになった科目をおこなったと語っています。 著者は「経験的」ということを、「努力し試みることの中において」という意味で理解することができるという見かたを打ち出しています。「経験的に知る」とは、なにかを努力して追求していくことにほかならず、さらにその行為主体である「パーソン」が背景にあるテーマとして浮かびあがってくると論じています。 とりあつかわれている範囲が広いため、個々の哲学者たちの議論についてはそれほど多くの内容が解説されているわけではありませんが、「経験的」というテーマを軸にして現代へとつながっていく哲学上の重要なテーマが示されており、興味深く読むことができました。
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20200814読了 哲学史って、行きつ戻りつの歴史と思っていたけど、著者の要点を突いた明快な記述によって、古典がいまだ現代性を維持している事と同時に、新しい潮流が何を問題視して、超克しようとしてきたのかが簡潔にわかる。キンドルで読んだから、傍線だらけになってしまった。一度読みだ...
20200814読了 哲学史って、行きつ戻りつの歴史と思っていたけど、著者の要点を突いた明快な記述によって、古典がいまだ現代性を維持している事と同時に、新しい潮流が何を問題視して、超克しようとしてきたのかが簡潔にわかる。キンドルで読んだから、傍線だらけになってしまった。一度読みだけではもったいない。
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哲学という静かな楽しみを味わうには最適な本である。ただ、哲学的議論を学んで得々としてしまったら哲学の先人たちは顔をしかめるだろう。哲学は学ぶより、その議論を体験し、ゆくゆくは自力で哲学することが本筋であり、そもそも自分の生活課題とは別に既存の哲学的議論を披露することなどできやしな...
哲学という静かな楽しみを味わうには最適な本である。ただ、哲学的議論を学んで得々としてしまったら哲学の先人たちは顔をしかめるだろう。哲学は学ぶより、その議論を体験し、ゆくゆくは自力で哲学することが本筋であり、そもそも自分の生活課題とは別に既存の哲学的議論を披露することなどできやしない。つまりは、立論するにあたって、己の問題を核に据えて初めて、その人の哲学が始まる。そういう意味で、私がこの本を読んでどう応答するのか、私自身の課題として浮上しているのである。これはこの場で一言で済ませてしまう訳にはいかない。学んで時に習うという言葉があるが、読書したら私なりに反芻して自分の立場を明確にしなければなるまい。この学習プロセスは私の中で肯定されている。学ぶなしに思索ばかりするのは危険だから、今後も読書して時折考えるという知的経過を繰り返そう。
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