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横浜 1963
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2016/06/10 |
JAN | 9784163904672 |
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横浜 1963
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商品レビュー
3.6
18件のお客様レビュー
東京オリンピック前年1963年の横浜。無残な女性の遺体が発見され、外見は西洋人のハーフの警察官、ソニー沢田が担当する事になった。ある米兵将校に行き着くが、その逮捕はあまりにも無謀で、早々に捜査を打ち切られそうになる。日系三世の米軍SPショーン坂口はソニーの熱意にうたれた。人種差別...
東京オリンピック前年1963年の横浜。無残な女性の遺体が発見され、外見は西洋人のハーフの警察官、ソニー沢田が担当する事になった。ある米兵将校に行き着くが、その逮捕はあまりにも無謀で、早々に捜査を打ち切られそうになる。日系三世の米軍SPショーン坂口はソニーの熱意にうたれた。人種差別で辛い幼少期を過ごした2人。妨害もある中、その思いは犯人逮捕へと繋がるのか…?2人の「自分は自国からも組織からもアウトサイダーな人間だ」という心情がヒシヒシと伝わってくる。読み応えのある作品だった。
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横浜生まれ横須賀育ちの自分でも、へーっと、言ってしまった分描写が、良い。 長者町、ベース、三笠を思い出した。
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戦国時代がお得意の伊東潤さんによる、近代を舞台にしたミステリー。 東京オリンピック開催を翌年に控え、戦後の復興と戦後の景色が綯い交ぜになっている横浜。 見た目は白人のハーフだが日本人警察官のソニー沢田と、見た目は日本人だがアメリカ海軍憲兵隊のショーン坂口。 互いに身の置き場の無...
戦国時代がお得意の伊東潤さんによる、近代を舞台にしたミステリー。 東京オリンピック開催を翌年に控え、戦後の復興と戦後の景色が綯い交ぜになっている横浜。 見た目は白人のハーフだが日本人警察官のソニー沢田と、見た目は日本人だがアメリカ海軍憲兵隊のショーン坂口。 互いに身の置き場の無い人生を送ってきた二人が、連続女性殺人事件を追う。 戦前~戦後の時代、自分が何人か、どこの民族か、どの血を引いているのかというのはものすごく重要で、それが自分の身の置き場を決定し人生を決めるくらいの大きなことだったことはその時代を知らない私にも容易に想像出来る。 ましてや沢田は見た目は全くの白人だが日本生まれの日本育ち、母親は外国人相手の身を売る商売をしていた女で、それ故に子供時代からどこにいても疎外感をいだき続けている。その見た目を逆手に取って英語を独自に勉強し、その語学力で警察官になったが未だに自分の身の置き場のない辛さを味わっている。 一方の坂口は日系移民である祖父が、白人と日本人労働者との闘いに巻き込まれて命を落としたことから「白人には逆らわない」をモットーに生きてきた男。戦中もひたすらアメリカに忠誠を示し、日本人捕虜の尋問を担当するという辛い任務をこなして来た。 そんな二人が連続女性殺人事件、その容疑者がアメリカ海軍にいることを知りながらどうにも出来ないジレンマを抱えつつ、なんとかこれ以上の犠牲者を出さないためにタッグを組んで極秘捜査を行う。 伊東さんらしく読みやすい。アメリカ軍、引いてはアメリカ人に逆らえない日本社会、日本政府、日本人という当時の状況や、ハーフや日系人の置かれたどこに行っても疎外される状況を交えつつ、ずっと堪えてきた二人がこれだけはと懸命に闘う姿を描いているのが好感持てる。 ミステリーとしても一捻りあって工夫があったが、ラストはちょっといただけない。何となく薄ぼんやりとして解決してしまって、もう少しガッツリとことん書いてほしかった。そこはハードボイルドでもないし社会派ミステリーでもないのだから仕方ないことかも知れないが。 ただ個人的には沢田にはあの彼女と幸せになってほしい。この時代だけに色々ネックはありそうだけど。 見た目白人のハーフというと、五條瑛さんの鉱物シリーズに出てくる葉山を思い出す。鉱物シリーズのようにシリーズ化してみるのも面白いかも。どうも単発っぽいけど。
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