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パルプ ちくま文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2016/06/10 |
| JAN | 9784480433473 |
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パルプ
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商品レビュー
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20世紀アメリカの作家であり詩人のチャールズ・ブコウスキー(1920-1994)の遺作となる長編小説。1994年。「パルプ」とは、かつてのアメリカで大量生産、大量消費された三流雑誌のことであり、粗悪な更紙を用いて安価に製造され、読み捨てられ、内容も探偵、SF、エロなど通俗的なもの...
20世紀アメリカの作家であり詩人のチャールズ・ブコウスキー(1920-1994)の遺作となる長編小説。1994年。「パルプ」とは、かつてのアメリカで大量生産、大量消費された三流雑誌のことであり、粗悪な更紙を用いて安価に製造され、読み捨てられ、内容も探偵、SF、エロなど通俗的なものが多かったという。 物語は、飲んだくれで、女好きで、競馬狂いの探偵を主人公として、ならず者やら、浮気女やら、死んだはずの作家やら、死神やら、宇宙人やらが、バタバタと入り乱れている。 この作品からは、垂直的な、自己愛的な深刻さは感じられない。わけもなく不機嫌で、愚痴っぽくて、気が滅入って、投げやりで、延々と同じところを這いずっている、どこまでも平面的な、どこかで他人事のような倦怠感が、作品全体を覆っている。本書が執筆された90年代当時のアメリカと比べて、21世紀のいまも随分と不機嫌な時代ではあるが、現代の不機嫌はその苛立ちが垂直方向に組織化されて、簡単に政治化してしまっている。ブコウスキーが描く飲んだくれたちは、特定の政治的な文脈には容易に回収されそうにない。彼は意識的にそういう生活態度の可能性を提示しているのだろうか。垂直化しないというのは、それ自体、ひとつの倫理的な態度であると感じた。 「要するに俺はいま、宇宙と死にはさまれて座ってるわけだ。そのどちらもが女の姿をしている。」(p220) □ 「女ともうまくやれなかった。三人の女房。いつだって、深刻な問題なんて何もありゃしなかった。チャチな言い争いでみんなダメにしちまったのだ。しょうもないことでギャーギャー言って。何かにつけてガタガタ文句ばかり。毎日、毎年、そのくり返しだった。たがいに助けあえばいいのに、ネチネチいじめあって、足を引っぱりあって。傷つけあって。果てしない傷つけあい。それがだんだん、安手の一騎討ちみたいになっていった。いったんやりはじめると習慣になっちまう。抜け出そうにも抜け出せない。抜け出したい気さえ失せちまう。で、思い切って抜け出す。すべてご破算にして。」(p251ー252)
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自信満々超絶長舌ギャンブルアルコール漬けダメ探偵がどこまでもカッコつけて舞い込んでる依頼をなぜか解決してしまう。というより事件が勝手に解決してる風だが。。ロサンゼルスの土地勘もあるので読みながら街の風景も浮かびつつほのぼの楽しく読めた。
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ギリギリ不快感を覚えないくらいの下ネタと皮肉が効いたアメリカンジョーク的な感性を多分に含んだ軽快なテンポの会話が終始展開していく、この作品を印象付ける特徴の一つだ。 作者の生き様を写したかのように主人公の言動もストーリー展開もハチャメチャだ。 主人公はろくに仕事もせず酒と競馬に入...
ギリギリ不快感を覚えないくらいの下ネタと皮肉が効いたアメリカンジョーク的な感性を多分に含んだ軽快なテンポの会話が終始展開していく、この作品を印象付ける特徴の一つだ。 作者の生き様を写したかのように主人公の言動もストーリー展開もハチャメチャだ。 主人公はろくに仕事もせず酒と競馬に入り浸るし、いきなり死神や宇宙人が登場するようなストーリーだ。 そんなカオスに入り浸りたい人にはオススメの作品である。
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