少女スフィンクス ハヤカワ文庫SF宇宙英雄ローダン・シリーズ518

ウィリアム・フォルツ(著者), ペーター・テリド(著者), 増田久美子(訳者)

• 販売会社／発売会社: 早川書房
• 発売年月日: 2016/04/07
• JAN: 9784150120610

商品レビュー

2021/08/12

・1035話: 少女スフィンクス、ウィリアム・フォルツ著
　超重要人物が登場したのだと思うが、展開はあまりない。イホ・トロトが《バジス》に乗り込んだ大変な状況なのに、話しのペースがゆっくりだ。
　NGZ425年1月5日、ショアナルの公演で発見された少女スリマヴォは不思議な少女で、スフィンクスと呼ばれた。物質を透明化したり破壊したり、グッキーやフェルマー・ロイドをメンタル・ブロックする能力を持ち、カルフェシュに殺意を抱かせたり、能力は計り知れない。スフィンクスを見ると黒い炎が頭の中にちらつくそうで怖いが、たぶん美少女なのに違いない。
　発見したマット・ウィリーのパーナツェル、彼の面倒を見ている宙航士のジェイコブ・エルマーは、スフィンクスから頼られていて、1月15日、宇宙ハンザで一緒に暮らすことになった。しばしば怒りをあらわにするエルマーよりも、変幻自在に自分の形を変えるパーナツェルが興味深い。スフィンクスは、友たちにロクヴォルトでキウープの仕事を手伝うと告白した。ヴィールス・インペリウムを完成させる使命を持っているようだ。セト=アポフィスの手先なのか、それとも味方なのか。
　ローダンは、同日に宇宙ハンザの真の目的をスピーチした。
　今回はティフやブリーやグッキーの言い合いや冗談が満載で会話が楽しめた。
（2018.2.17読了）

・1036話: スプーディ船、ペーター・テリド著
　サーフォ・マラガンが狂ってしまう。
　サーフォ・マラガン/ブレザー・ファドン/スカウティ（18歳）が《ジュオクテ》からスプーディ船に乗せられた後、ブレザー/スカウティは船内にベッチデ人がいることを見つけ、ソラナーであること、《ソル》に乗っていることが分かった。惑星クラン人トラップにあった《ソル》は、サーフォの言う通り、一部であることも分かった。
　二人の船内調査中に、サーフォは《ソル》を乗っ取ってしまった。乗員に対しロボットで監視したり、大部分を真空状態にしたりと乗員の命も軽視するような異常さだ。サーフォとの交渉の時に、サーフォに4重スプーディがいることを見つけ、スカウティは船長トマソンやソラナー技術者タンワルツェンに報告した。スプーディの効果でポジトロニクスのセネカを完全に掌握してしまったのが恐ろしい。
　最後に登場したのは、スプーディ船でクランに行くように指示されたドウク・ラングルだった。好きなキャラだからうれしい。惑星キルクールでベッチデ人を見守っていた“山の老人”だから、スカウティもブレザーもうれしい。501巻「白い船の異人」の1002話「白い船の異人」最後で、ベッチデ人3人と一緒に惑星キルクールで《アルサロム》に乗って以来、どこにいたのだろう。
　あとがきにかえてで、タンワルツェンの通称ハイ・シデリト（High Syderyt）とは、“もっとも高いところに位置する星”の意味だそうで、高度な技術者だと分かった。
（2018.2.21読了）

2016/04/26

スフィンクスと言う謎の少女。まだ全く謎のまま。
後半はベッチデ人がスプーディ船に乗ったらそれがソルである事が分かった。
マラガンがすぐに船を乗っ取ってしまった。が今後の展開はどう？
やっとこの話とソルとがつながった。