カエルの楽園

百田尚樹(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2016/02/01
• JAN: 9784103364122

商品レビュー

2024/06/01

大人の寓話。
政治的思想をかなりはっきり読みとることができるが、あまり深く考えずにさらっと読む。なかなか…。

個でいる時と集団でいる時で同じ人間でも別物だと感じることが普段から多々ある。

私は集団心理が働いている時の人間関係が好きではない。
自分の考えとは別の言動をとったり、人にただただ従うふりをしてみたり。…
自分で考えて動くとか、自分の言動に責任を持つとか、そういうことが集団でいると希薄になっている様に思うから。

そもそも私は集団が好きではない。
自分の考えを持って動き、考えを伝えることを良しとする私にはあまり集団生活は向いていない気がする。
考えを伝えることがなぜか悪ととられる事が多い気がするから。

常に考える事をさぼりたくないなと思った。
人に流されるのではなく、自分の意思を持って行動したい、そう思った。

2024/05/25

一気読みしてしまった。

初めは現代の日本に似ていて、最後あたりは戦時中の日本の様に感じました。

何を守る為でも暴力が正しいのかと言えば疑問ですが、何もせずに自分たちの土地が奪われて、さらに命まで奪われてしまうのを傍観するだけというのはあまりに無情です。

何と言えばいいのか、永遠に答えのない問題を深く深く解いているな気分でした。しかし、考える事は無駄な事とは全く思いませんでした。

一気読みだった為、うまく思考をまとめることがまだできず、拙い感想となりましたが、日本人なら必読すべき本です。それだけは言えます。

2024/03/22

ナパージュを現在の日本と捉える以外にもいくらでも例が出てくる。カルタゴ、ユダ王国、アステカ、アイルランド、オーストラリア…それも遠い昔のことだというなら、台湾、チベット、ウクライナ、ナゴルノ・カラバフ…遠い国の話は極東とは関係ないか？歴史や地政学、外交をある程度分かっていれば、この話が政治思想ではないことが分かるはず。逆にそれなりの知見があれば、本書を読んでもしょうがないかと。HGウェルズが平和憲法を構想していたのは世界機関を前提としていたわけで、1つの国が平和憲法を掲げて平和が達成できるほど世の中あまくない。スイスは永世中立国でずっと平和なイメージだが、徴兵制があると知っている日本人は少ないのでは