日本を動かす「100の行動」

堀義人(著者), G1政策研究所(著者)

• 販売会社／発売会社: PHP研究所
• 発売年月日: 2016/02/01
• JAN: 9784569829029

商品レビュー

2024/09/04

(2016/7/7)
原発再稼働、自己責任、健康、教育バウチャー、省益より国益、道州制、改憲、元首天皇、非常事態宣言

podcastで聴いて「１００の課題を一つずつ解決していけば日本はよくなる」ということばが
何となく耳触りがよかったので、本を入手。

http://100koudou.com/

ベースは今の政府の方向と同じ。
賛成できることと出来ないこと、両方ある。
賛成できる一番は道州制。合理化のためでなく、権限委譲、予算委譲し、活性化、というのはいい。
ただ気に入らないのはそれが６７番目に載っていること。
一番でしょう。
州の権限を増やせば、その他の議論、エネルギー政策やら教育政策やらはそれぞれの州の課題になる。
日本という単位で考えるのは防衛くらいなものだろう。
この本では肯定的な原発だって、州によって対応が違うはず。
いまは国からいきなり小さな県や町の単位になるから、周辺地域が反対しても設置可能になる。
再稼働する原発で潤うのは小さな町だけ。周辺はフクシマのようなことが起これば被災地になるだけ。
再生可能エネルギーのほうが有利な州はあるはず。
原発をかなり前の方に持ってきて、道州制をあとに持ってくるのはずるい。

自己責任もかなり強調されている。
ある意味同感。不健康な生活をした人が医療費をどんどん使う矛盾。
ただそこには製薬会社の相当な売り込みが介在していると見るがそこには記述はない。
（斜め読み、あったらごめん）
医者を増やすより医療費を減らす政策、それは正しい。
まあただここはベーシックインカムじゃないかな。
公務員の仕事を根こそぎ減らすことにもつながるベーシックインカム。
一般会計と特別会計をたしてもまだ十分ではないが、
AIの進展は昔のローマの奴隷のように、市民を十分食わせてくれるのではないか、
それを妨げるのはむしろ省益、既得権益におぼれる公務員ではないか、そんな気がしている。

改憲は大いに結構。道州制にするには改憲が必須。
最後に付録のように改憲案も出ているがこれにはがっかり。
道州制をうたいながら地方自治という言葉をまだ使っている。
もはや自治ではない。州政府でいいのだ。
衆院の優越もいい。しかし解散権について触れていない。こんなもの封じていいのだ。
元首天皇はいい。
最後に非常事態宣言をしれっと載せている。
そんなもの今だってなくても災害時の対応はできるのだ。
それ以外を考えているから必要なのではないか、この本の連中もそれとぐるか？
と考えてしまう。
改憲動議も議員の２分の１に、硬性憲法を軟性にしている。
３分の２はきつかろうが、多数決はちょっとやりすぎ。

後味はよくない。

第1章 基本理念編
第2章 経済産業編 エネルギー／TPP／ベンチャー／クールジャパン等
第3章 外務・防衛編 7つのパワー／安全保障／サイバーと宇宙空間等
第4章 財務・金融編 社会保障改革／行政改革／税制／アベノミクス等
第5章 厚生労働・農林水産編 医療・年金・介護・生活保護／少子化／雇用／農水等
第6章 文部科学編 大学改革／イノベーション／オリパラ／伝統文化等
第7章 国土交通・総務編 観光／地方創生・道州制／マイナンバー／NHK改革等
第8章 環境・法務・内閣府編 低炭素社会／移民／東北復興／NPO／沖縄等
第9章 世界の中の日本・憲法編 発信力／アイデンティティ／新憲法草案

2020/06/15

G1における提言100個についてそれぞれのテーマごとにまとめられている。
それぞれは確かに課題であり、取り組むべき事項ではあるが各論が羅列して記載されている印象。

2020/04/05

g1による日本を動かし変えていくためのアクションプラン
国における大論点をみることができる良著
幅広い教養、視点を養うきっかけを得られるように思う。

・章構成
　　基本理念編
　　経済産業編
　　外務・防衛編
　　財務・金融編
　　厚生労働・農林水産編
　　文部科学編
　　国土交通・総務編
　　環境・法務・内閣府編
　　世界の中の日本・憲法編

・重要課題
　　少子化・人口減少問題
　　財政再建・社会保障改革
　　安全保障・外交の再構築
　　強い地方の実現・道州制
　　日本人の尊厳・アイデンティティの確立