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老嬢物語
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高楼方子(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 偕成社
発売年月日 2016/01/21
JAN 9784030034303

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商品レビュー

4.2

11件のお客様レビュー

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2024/01/30

 高楼方子さんについては、薄い絵本や厚い児童書を何作か読んで、好きだなあとは思っていたが、今回この老嬢物語なるエッセイを読んで、わーなんかもう大好きですとしか言いようがない気持ちになってしまった。語彙力がなくなるのは好きの証と思っているが敢えて言葉にすると、型にはまらず取り繕いを...

 高楼方子さんについては、薄い絵本や厚い児童書を何作か読んで、好きだなあとは思っていたが、今回この老嬢物語なるエッセイを読んで、わーなんかもう大好きですとしか言いようがない気持ちになってしまった。語彙力がなくなるのは好きの証と思っているが敢えて言葉にすると、型にはまらず取り繕いをせず感じたままを表現しているような自由な空気をまとっていて、それでいて破天荒とかお騒がせとかいうような、(悪く言えば)暴力的な要素は一切ない、そんなところが好きです。  誤解のないように書いておくと、これは方子さん(慕わしい気持ちを込めて下の名前で呼んじゃった)が自分のことを“老嬢”と読んで自分語りをしたエッセイではない。身の回りや、物語の中や、旅先などで出会った素敵な“おばあさん”たちのことを紹介する本である。老嬢というのは辞書的にはいわゆる“オールド・ミス”、未婚で老いた女性のことを指すが、そもそもこの言葉の定義やそのどこか侮蔑的な和製英語もどういうんでしょうね、という視点も持ちながら、堅苦しいルールは無しにいろんな“高齢の女性”を登場させている。それよりも、老嬢という言葉には、老女や老婆という言葉にはない「凛としたおしゃれ感」や「お転婆でちょっと楽しい感じ」が漂っている気がするのだ、と述べておられ、自身の感覚を信じて言葉を選ぶそんな姿も自由で素敵である。  「忘れえぬお留守番」という章では、石井桃子さんの著書『家と庭と犬とねこ』を読んだ感想として「波長の合う友人や本に出会ったときの喜びを描いた章も、ああ実にこの通り…と目が覚めるようだった」と述べられている。方子さんが一ファンとして語る石井桃子さんへの思いを読むと、私もまた、ああ実にこの通り…と胸の底が熱くなった。    総括はここまでで、以下は備忘メモ。 ・ソラマメばあさん誕生秘話! ・見たい映画、読みたい本の増えたこと。尾崎翠『第七官界彷徨』『アップルパイの午後』、ドリス・レッシング『夕映えの道』、フランク・キャプラ『ポケット一杯の幸福』、ヒッチコック『バルカン超特急』、長谷川町子『いじわるばあさん』。 ・波長の話。 ・トメさん(仮)の思いを推しはかる一節が良かった。 ・あとがきの、おばあさんのイデアなる人のイラストがまた最高。

Posted by ブクログ

2022/11/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すてきなおばあちゃんがいっぱい。高楼方子さんの周りにも、本や映画の中にも。面白かったです。 「老嬢」にちゃんとした意味はありますが(独身で子どももいないまま年を取った女性のこと)、言葉の雰囲気でわたしもこの本のおばあちゃんたちみんなに使いたい言葉。 老嬢になる資格は持ってるけど、名実ともに老嬢なれるようたくましく生きていきたいです。

Posted by ブクログ

2021/03/14

いろんな「老嬢」こと味のあるおばあさんたちにまつわるエッセイ。たかどのさんの手にかかるとみんなチャーミング。かっとたかどのさん本人もとてもチャーミングなんだろう。文章から伝わってくる。読んでいる時より読んだ後の方がいろんなおばあさんを思い出してにまにましてしまいなんだか楽しかった...

いろんな「老嬢」こと味のあるおばあさんたちにまつわるエッセイ。たかどのさんの手にかかるとみんなチャーミング。かっとたかどのさん本人もとてもチャーミングなんだろう。文章から伝わってくる。読んでいる時より読んだ後の方がいろんなおばあさんを思い出してにまにましてしまいなんだか楽しかった。楽しく生きるおばあさん。そうなれたらいい。

Posted by ブクログ

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