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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2015/12/01 |
JAN | 9784309206912 |
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商品レビュー
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2段組500ページの大作なうえ、まとまって読む時間がとれず、えらい時間かかった。が、すごく面白かった! 物語の中で季節が何度か巡るように、人間関係の温度もまたゆるやかな上昇と下降を繰り返す。読み終わってあらすじを振り返ると、こんなにページ数必要だったか?と思わないでもなかったが...
2段組500ページの大作なうえ、まとまって読む時間がとれず、えらい時間かかった。が、すごく面白かった! 物語の中で季節が何度か巡るように、人間関係の温度もまたゆるやかな上昇と下降を繰り返す。読み終わってあらすじを振り返ると、こんなにページ数必要だったか?と思わないでもなかったが、この量があって初めてあのぬくもりと冷ややかさの機微が生まれるのだろうし、それを体験できなければこんなに登場人物たちを愛せなかっただろう。今、彼らを本物の友人のように懐かしく思い返せるのは、良い小説だったことの何よりの証左だと思う。 登場人物の多くが黒人で、なかでも主要なベルシー家のこどもたちは混血だったので、頭の中で多少描き分ける必要があった(自分は文章を割とはっきり映像化しないと読み進められないタチなので)。序盤の段階で何人か混血の俳優とかを画像検索しながらイメージを固めていったり。キキ・ベルシーに関してはもう最初からはっきりとオクタヴィア・スペンサーがキャスティングされてたけど。 モンティ・キップスの「アファーマティブ・アクションに対して反対の立場をとる黒人」という人物像も、自分にとっては想像しづらいものだったが、その主張は普段意識しないものだっただけに、なかなか興味深かった。この小説を読まなければ理解することもなかったであろうトピックのひとつ。 理屈っぽくて若干論破厨なハワードだが、ちょっとしたことで涙したりその場にいられないくらい笑いが止まらなくなったりするような、意外な繊細さも持ち合わせている。キキもそんな感性の持ち主だ。思えば、ベルシー家の人々は必ず物語のどこかで芸術や出来事に触れ涙している。子どもたちは二人の親からそういう柔らかさ傷つきやすさを受け継いだのかもしれない。美に触れたとき、彼らはしばしば論理やしがらみを脱ぎ捨ててしまう。雄弁な登場人物たちの沈黙が、何にも増して美の本質を語っているように感じられた。ラストシーンは特にうっとりするような美しい時間が流れている。
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自分は田舎にいる時から黒人文化に憧れてきた。そしていくつものフィルターにかかった何かに都合のいい情報を得、1人納得し、彼らに近付いた気になり自己満足に浸っていた。彼らとは黒い肌を持つ人々であり、1人1人バックグラウンドは違う。同じ肌を持つ人間でも立場生き方は違い、民族越えて共通す...
自分は田舎にいる時から黒人文化に憧れてきた。そしていくつものフィルターにかかった何かに都合のいい情報を得、1人納得し、彼らに近付いた気になり自己満足に浸っていた。彼らとは黒い肌を持つ人々であり、1人1人バックグラウンドは違う。同じ肌を持つ人間でも立場生き方は違い、民族越えて共通するものである。 初めて現代を生きる黒人の生の呼吸の存在に触れた気がする。 アメリカに住むアフリカンとハイチに住む彼らは全然違う。 フージーズという音楽グループはハイチ出身のワイクリフジョンとアメリカで生まれ育った二人のチームで、出身については気まずくやり過ごすインタビューが印象に残る。彼本人から話すのは構わないが、私達からは何も言えない、そうでしょ? この作品は家族5人のそれぞれの生き方をあぶり出すような作品で、大学が建ち並ぶ街で過ごすインテリ有色人種。末っ子のリーヴァイは緩い志のブラダーに見切りを付け、ハイチ出身の出稼ぎグループの生活向上のために奮闘している。しかし当事者にとっては生温くうっとおしく、利用できる部分は利用するが、同士になんか絶対なれないという意志がある。子供だからそれに気付かない。 知ることは出来ても決して彼等には近付けないんだ。彼等の魂には。
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夫婦。家族。人生観。不倫。仕事。 価値観が根底から違う2つの家族の人間関係。父親同士の仕事での対立。母親同士のぎこちなくも温かな交流。子ども達同士の恋愛や不和など。 イギリスでの宗教観や社会的背景や人種問題などが無知なためか、心情の機微が不明瞭で読みながら退屈した。 長編だけど...
夫婦。家族。人生観。不倫。仕事。 価値観が根底から違う2つの家族の人間関係。父親同士の仕事での対立。母親同士のぎこちなくも温かな交流。子ども達同士の恋愛や不和など。 イギリスでの宗教観や社会的背景や人種問題などが無知なためか、心情の機微が不明瞭で読みながら退屈した。 長編だけど、実際以上に長い実感。そもそもホームドラマ的なものが好きではないので読むのがしんどかった。
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