ジャパン・メイドトゥールビヨン 超高級機械式腕時計に挑んだ日本のモノづくり B&Tブックス

大坪正人(著者), 大沢二朗(著者), 広田雅将(著者), 浅岡肇

• 販売会社／発売会社: 日刊工業新聞社
• 発売年月日: 2015/10/30
• JAN: 9784526074646

商品レビュー

2020/08/30

穴あけは最後に集中
片方向から一発で
ドリルではなくエンドミルで

モジュール式　ゼンマイ部とトゥールビヨン輪列を分離
　主輪列の精度を高め他の部品は別ブロックに
直径1.5mmのボールベアリング
歯車軸5μ、歯で15μの精度

3D-CAD　設計/CG ライノセラス　
　由紀精密　動作検証 Soidworks　

ラグ　接着剤とネジでケースに固定
　真鍮製冶具　隙間5μ以下　　
　64チタンネジ
　マシニングセンタ　碌々CEGA位置決め精度1μ以下
　稜線R0.2　ボールエンドミル加工

テンプ
　数μmの偏心、厚み均一性数μが片重りの原因
　削りだし4個取程度　工具への負荷、加工機温度変化　
　外周加工の直後に中心穴加工

アンクル
　バリが生じないこと　表裏継ぎ目は厚み中央
　形状に対し回転/進行方向を考慮し手入力で切削パス作成

回転錘　テンプに6個Ｃ型　洋銀
　10万分の１gまで計測し近いものを組み合わせる

プレート　洋銀：ニッケル亜鉛銅合金

手磨き　製作工程で最も長い
ルビー軸受け　手動旋盤で軸先端磨き　保油のため
組み立てに2週間

ペルラージュ仕上げ　うろこ状　ゴム砥石でバリ取り
ジュネーブコート　波目　柘植の木を回転　厚み調整
　文字色入れ後に加工
鏡面仕上げ　錆防止　対結露　めっきは剥がれる　
ガラス　UV硬化接着剤

クォーツはスイスCEHが先　1967年完成
セイコー　アストロン　1969年12月25日
1973年スイスフラン高騰、80年初頭までに多くの倒産
香港製デジタルウオッチ　1ドル台も

レマニア861　1968年　オメガ スピードマスター
　シンプルな構造、少ない部品点数　
バルジュー(ETA)7750
　ブライトリング クロノマット、
　ジラールペルゴGP7000
アナログクォーツ クロノグラフがまだ未開発の時代　

1980年代　デザインへの傾倒
　オーデマピゲ ロイヤル オーク
　　金ケースでなくても凝ったステンレスで高価
　1987年 アナログ永久カレンダー

1984年　セイコー アナログクォーツクロノグラフ7A28
　複数の小さなモーター

エボーシュ　ETA
独立時計師の誕生
工作機械とCADによる進化
ラング　シースルーバック　

2016/03/12

日刊工業新聞社。独立時計師と由紀精密とOSGが組んでオリジナルの機械式腕時計を作る話。時計の歴史に関する部分は冗長に感じたが、時計のメカニズムと加工方法について丁寧に説明されているのは非常に良い。今だと、もうすこし簡単に作れそうだ。https://www.youtube.com/watch?v=aT2S6sMtEbA