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「私」をつくる 近代小説の試み 岩波新書1572
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2015/10/01 |
JAN | 9784004315728 |
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「私」をつくる 近代小説の試み
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商品レビュー
4.3
11件のお客様レビュー
めちゃくちゃ面白い。 ただストーリーやプロットを楽しむだけでなく、小説を深く読むために重要な視点が数多く示唆されている。
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琉球大学附属図書館OPAC http://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB19984245
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近代小説の始まりには様々な文体が併存しており「言文一致」を目指して二葉亭四迷が試行錯誤し、文末表現や、一人称視点と三人称視点による地の文での工夫。そして坪内逍遥が謳った「写実」から田山花袋の「平面描写」岩野泡鳴の「一元描写」、太宰の饒舌な語りの文体に志賀の「心境小説」。泉鏡花の描...
近代小説の始まりには様々な文体が併存しており「言文一致」を目指して二葉亭四迷が試行錯誤し、文末表現や、一人称視点と三人称視点による地の文での工夫。そして坪内逍遥が謳った「写実」から田山花袋の「平面描写」岩野泡鳴の「一元描写」、太宰の饒舌な語りの文体に志賀の「心境小説」。泉鏡花の描く怪異の世界。自然主義文学のなかに描かれる「私」と「私小説」とは何か。大正期の文壇における、自己を素材として小説にすることからの「リングネーム作り」……とまぁ、この一冊の新書の内容の濃いこと。 今までさほど意識せず、一人称視点の作品や三人称視点の作品を読んでましたが、そこには「私」という作者でも作中の登場人物でもないモノがいるということ。そして、それがもたらす効果について、今まで無意識に(感覚的に)読み取っていたことが明文化されてて、とにかく面白い。小説の「地の文」に込められた工夫の変遷を辿りながらサラッと近代文学史みたいにもなってますし。 近代文学の作品では作家自身をネタに書かれているものが多くて、本書の中で触れていた「これは小説ではなくてエッセイなのではないか?」という点は私も感じていたので、これを読んでちょっとスッキリしました。
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