黄斑変性・浮腫で失明しないために わかりやすい最新治療

平松類(著者)

• 販売会社／発売会社: 時事通信社
• 発売年月日: 2015/10/19
• JAN: 9784788714465

商品レビュー

2017/03/26

この本の存在を知ったのは、昨年（2016年）の二月。
図書館にリクエストしておいたのだが、
配本された旨の連絡メールが届くことは無かった。
こちらとしてもいつの間にかに記憶の彼方。
その後、目の調子もあまり良くないこともあり、
図書館から足が遠のいていた。

久し振りに図書を借りてみた時、
履歴からそのこと（リクエストが返却されてしまった）を伝えられ、
図書館員に謝罪されたのだけど、
こっちも気がつかなかった事もあり気にもならず、
改めてリクエストした。
手元に届いてみた物をちらっと見たところ、
これはいい本だと思いTSUTAYAにて注文。
数日待って届いたのだが、
手に入れてからは本を開くのが怖くなった。

結構状態の悪い不治の病にかかっている人が、
自分の病気について、
改めて文字で自分の病気の状態を確認するという事は、
かなりな勇気が必要だと思う。

実際、自分が罹患している病気は、治療法が無く、
『現状悪化を防ぐことが出来るかもしれない』
と言う対処療法しか無い。
治療費は結構かかるし、いつまで治療すればいいともわからない。

途中まで目を通しておいたのだけど、
いつものように夜読むと気持ちが落ち込むだろうと、
日中の気分の良い時にでも~と思っていたのだが、
常に病の影響での視力悪化に悩み、
気分の良い時がなく、本を開くことが無かった。

ところが突然尿路結石の痛みに襲われ、
あまりの痛みに目が霞み、
正常な方の目まで複視状態になった時、
逆に『後で見とけば良かった』、
と言う後悔に襲われないようにと、
痛みの合間を縫ってむさぼるように読んだ。

結論としては、罹病した時にネットで探し回った情報と、
主治医に質問した内容が載っていたので、
特に自分としては大きなプラスは無かった。

ただ、著者の平松氏が、
多分藁にもすがる思いでこの本を手にした、
失明の恐れに絶望している患者へ送る、
心のこもったエールを感じることが出来た。

今はまだ、完治する治療法は無いが、
何年後か、一年後か、数ヶ月後には、
治るようになるかもしれない。諦めてはいけない。
その時のために今の状態を少しでも良く保つ、
そのための知識をこの本を読んで習得して欲しい、
という気持ちがひしひしと感じた。
専門医だけに本当に気持ちが上向きになれた。

もちろん、知らなかった情報もあったし、
中でも、ネットの情報は必ずしも信頼出来るものではなく、
クリニックのHPかと思いきや整体院だったり、
製薬会社と思ったらサプリメントの販売会社だったりと、
怪しいものが多いと言う下りには笑ってしまった。
（→いつもパートナーに言っている、
『ネットは情報源の正しさを確認してから』そのままだったから。笑）

今現在かかっているKO病院の治療法においても、
この本の通りに進んでおり、全く不安感が無い。
主治医とも意思の疎通が出来ていると思う。

何にもわからず、突然の病名告知に青天の霹靂状態の高齢者
（→特に加齢黄斑変性症って高齢者ばっかり。）
にとっては頼りになるわかりやすい本だと思う。
(→ちょっと自分には子どもっぽい感じがしたところもあったけどね。
よくわからない人には不安だろうしね。）

ルティンのサプリについても書いてあった。
自分もこの3月の定期診察（症状が悪化してた。（ＴＴ））の時に、
主治医に尋ねたのだけど、
『黄斑変性には効果があるという科学的根拠はあるが、
黄斑浮腫についての研究は無い。』と初期の頃と同じ返答が来た。
『ただ、網膜には悪いものではない。』
と言うことでオキュバイトとルタックスのサンプルを貰えた。
院内のローソンでルタックスの取り扱いがあり、
￥5,000円近くする。
・・・ポイント付くから一度は買ってみようかな。。

○　須藤家所蔵