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戦場の掟 ハヤカワ文庫NF446
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2015/09/18 |
JAN | 9784150504465 |
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戦場の掟
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商品レビュー
4.5
8件のお客様レビュー
2020年5月23日読了。 イラクにおける「民間警備会社」のノンフィクション。著者は本作でピュリッツァー賞を受賞。 イラクで物資の輸送や要人の警護、施設の警備に民間警備会社が多数雇われていることは、案外知られていない。 民間警備会社、悪く言えば「傭兵」はイラクでの戦死者数に含...
2020年5月23日読了。 イラクにおける「民間警備会社」のノンフィクション。著者は本作でピュリッツァー賞を受賞。 イラクで物資の輸送や要人の警護、施設の警備に民間警備会社が多数雇われていることは、案外知られていない。 民間警備会社、悪く言えば「傭兵」はイラクでの戦死者数に含まれていない。 捕虜の取り扱いを決めた国際協定「ジュネーブ協定」の対象でもない。 また、本作で「ビックボーイ・ルール」(原題)と呼ばれている「強者のルール」で蛮行を繰り返す会社もあり、一部の会社の蛮行がイラク人の欧米人に対する忌み嫌う原因にもなっている。 著者はイラクに何度か足を運び、民間警備会社の武装警護員にインタビューを行なっている。 インタビューした警護員がある日、武装勢力に拉致されてしまう。 著者は家族と連絡を取り、拉致捜査の進展を取材する。 読んでみて、軍の他に民間警備会社が幅を利かせていることは知っていたが、こんなに傍若無人ぶりをはたらいていたとは知らなかった。 取材から10年以上(拉致事件は2006年)経っているので、民間警備会社の現状も変わっているかもしれないが、未だ混迷を極めるイラクの内情を垣間見た気がする傑作。
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傭兵は戦死者数にカウントされない、傭兵の犯した罪は現地の法律では裁けない、必要悪と一言で片付けるには大きすぎるブラックウォーター社の存在。誰かの不幸は誰かの飯の種になるんだ。
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世界的人気ゲームMGS4で取り上げられた民間軍事会社PMCの真実に迫った一冊。 日頃から念仏のように「戦争反対だ」「憲法九条を守れ」などと唱えてばかりの平和主義者には、頭を撃ち抜かれるほどの衝撃で目を醒まさせられる内容。 かつての軍需産業は兵器や弾薬、装備品や車輌、艦船や航...
世界的人気ゲームMGS4で取り上げられた民間軍事会社PMCの真実に迫った一冊。 日頃から念仏のように「戦争反対だ」「憲法九条を守れ」などと唱えてばかりの平和主義者には、頭を撃ち抜かれるほどの衝撃で目を醒まさせられる内容。 かつての軍需産業は兵器や弾薬、装備品や車輌、艦船や航空機といった、ハードウエア産業の話だと思っていたのだが、イラク戦争の前後から、傭兵や民間軍事会社等の、ソフトウエア産業へと機軸がシフトしている。ベルリンの壁崩壊や米ソ冷戦の終結以降、世界的な軍縮の流れにより、かつての社会主義国家を中心に、軍事関係の人材の流出が激しくなっており、民間軍事会社は、能力や知識を持て余した軍事関係者の格好の受け皿となっている。 「世界の警察」を自称するアメリカ軍も、殺人や戦後処理など、自らの手を汚したくない業務は全て外部に委託する。正規の軍人じゃないからジュネーブ条約や国際法等のあらゆる法律や条約にも抵触しないらしいが、同時にその恩恵や保護も受けられない。ルールなど無い。唯一あるのは「強者の掟」のみ。 受け取る給料は大半が現金払いで、正規の軍人よりはるかに高いが、死ねばただの紙屑。それでも、はるかに安上がりなのだろうからビジネスとして成立するワケだし、金を目当てにアメリカ全土や世界各国から、ピンは元軍人、キリは犯罪者、麻薬中毒、普段の日常生活に適応できず、生死のスリルを味わえる戦場にしか自らの生き甲斐や存在価値を見出せない連中が集まってくる。 PMCは「アウトソーシングの成れの果て」、はたまた「グローバル経済の終着点」の産物というべきか。いずれにしても、「右」から「左」まで必読でしょう。
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