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戦争と読書 水木しげる出征前手記 角川新書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
| 発売年月日 | 2015/09/01 |
| JAN | 9784040820491 |
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戦争と読書
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戦争と読書
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商品レビュー
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徴兵されて戦場に行くとなれば、死というリスクが目の前にはっきりと現れてくる。戦争などなく、病気になる可能性はありながらも、多くの人は70年、80年を超えて長寿を全うできる(現在なら100歳を超えても元気な人は沢山いる)。戦争という暗い空気が世の中を支配している。そこに自分が20歳...
徴兵されて戦場に行くとなれば、死というリスクが目の前にはっきりと現れてくる。戦争などなく、病気になる可能性はありながらも、多くの人は70年、80年を超えて長寿を全うできる(現在なら100歳を超えても元気な人は沢山いる)。戦争という暗い空気が世の中を支配している。そこに自分が20歳前後の若者で真っ先に戦争に連れて行かれる可能性がある年頃なら、戦場という大きな恐怖、国のために自らの命を捧げることへの意義、自分がこの世に生まれてきた意味など、凡ゆる考えが頭の中を巡っただろう。「ゲゲゲの鬼太郎」の作者として誰もが知る水木しげる氏も、この時期、その様な苦悩の中で生きていた。同氏の代表作としては、前述の妖怪漫画が有名であるが、本人が徴兵され派遣された南方ラバウルでの戦争体験に基づく戦記物を描いたことでも知られている。寧ろ戦争で片腕を爆撃により失いながらも生き延び、戦場での出来事を生々しく描き切った戦記物「総員玉砕せよ!」の方が有名かもしれない。近年はそんな水木の生涯を扱ったドラマなども話題となった。 同氏は真珠湾攻撃に端を発して、日米が衝突した太平洋戦争に於いて、日本が開戦からの快進撃により支配下に置いていた南太平洋の島々がアメリカの反撃により次々と奪われていく様な状況で召集を受ける。徴兵前の身体検査では、極度の近視により乙種合格ではあったが、これは兵士として戦うには支障のない判定である。よって、水木はやがて訪れる戦地への赴任を控えた状況にあり、その戦地は正に日本軍が玉砕を続けているような、「死」が避けられ難い事を充分に理解していた。 本書はその様な状態にある水木が描いた日記である。日記に描かれているのは死への恐怖と、それを克服するための手段を読書に求め、それでも乗り越えることが難しく苦悩と葛藤を続ける水木の姿を垣間見ることができる。当然、日記は他人に見られる事を意識せずに描いたものだから、書いた瞬間の本人の気持ちを嘘偽りなく吐き出したと言っても良い(中には後から見つかる事を期待して装飾して描かれた日記もあるが)。日記を付ける間隔にもよるが、毎日付ける場合だと(私も学生時代は毎日付けていた)、日々の一寸したことにも感覚が敏感になり、情緒の不安定さを見つけ出す良い記録簿になっていたりする。水木は日々聖書やらゲーテについて書かれた書籍を読みながら、何かがその日にあったのではないかと想像させる様な情緒の不安定さを見せる。ここであくまで現在を生きる我々の平和な感覚とは違う事を認識しなければならない。我々が日々苦しみ悩むのは(不治の病でもない限り)死を伴わないものが大半だ。だが水木の苦悩はその死に対する恐怖と、それを克服したい(克服しなければならない)という感情がベースになっている。それは現在を生きる私には到底辿り着けない思考領域である。水木は前日までの自分を否定し、当日の頭とお尻の文中に於いても考え方の変化や逆戻りを見せるなど、正に日記だからこそただ吐き出されるがままの心の内を見せてくれる。 本書は水木の下で働き水木から戦時中の話を直接聞いた筆者が、この発見された水木の日記に解説を加えるとともに、戦時という特殊な状況における、読書の果たした役割を考察していくものである。前半の水木の日記自体はかなり読み辛く感じるかもしれない。だが最後まで本書を読んだ後に、改めて前頁の日記を読み直す事をお勧めしたい。水木の精神状態になり切って涙するかもしれない、大切な人を思い出すかもしれない。そんな一冊だ。
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水木先生、大変なインテリ読書家である。 第1章の出征前手記は難解かつ送り仮名の使い方が変で読みにくい。常々「なまけものになりなさい」と説いていた先生が二十歳の時点では「怠惰」を厳に戒めている。どういうことだ?と思ったら、それについて弟子 荒俣宏による解説があった。 第2章は...
水木先生、大変なインテリ読書家である。 第1章の出征前手記は難解かつ送り仮名の使い方が変で読みにくい。常々「なまけものになりなさい」と説いていた先生が二十歳の時点では「怠惰」を厳に戒めている。どういうことだ?と思ったら、それについて弟子 荒俣宏による解説があった。 第2章は、戦前の読書事情、日本人と日記の関わりについて知るところが多かった。
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新約聖書やゲーテまで読んでちゃんとものにしている水木先生の哲学的な思索に感心し、私にとっての水木先生の印象もガラリと変わった。(文章は主に荒俣宏さんのもの)
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