碓氷と彼女とロクサンの。 ファミ通文庫

阿羅本景(著者), バーニア600

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2015/08/29
• JAN: 9784047306547

商品レビュー

2022/03/21

作者もイラストレーターも鉄道愛が凄い。特にこの作品の舞台やテーマを知っている世代なら読んでみると少し幸せになれるかも。
なお、本作にはイラストレーターのバーニア600氏が作成した同人ドラマCDがある。正直、白眉の出来なのでぜひ聞いてほしい（入手はかなり困難とは思うが）。ロクサンの起動～発車シークエンスをガチSEと（作者らによるガチ発声指導の入った）声優の演技は涙もの。

2019/01/12

横軽の旧信越本線新線でEF63を走らせての観光資源化を目指す女子高生のグループに，女装男子が関わっていく内容．題材として，こういうローカルネタの小説は好きで，鉄道ネタも含んでいるということで手に取った次第．バーニア600さんの美しい鉄道車両の絵が目を引く．家の格式を守ろうと厳格・過保護な姉というキャラは最近あまり見なかった気がするのでちょっと目新しかったり．ヒロインの夏綺が爽やか系の性格で好感が持てた．女装百合というのもなかなかニッチなところを攻めてくるなという感じだが，それが時にギャグ要素にもなれば，ストーリーの骨に絡んでいる部分もあり，うまく設定が活きていたと思う．鉄道要素に関してツッコミどころはいくらでもありそうだが，マニアでない著者が書いていることを踏まえれば，よくまとまっているのではないだろうか．個人的にはしな鉄の退役車が日本海側を経て横川に渡り，EF63に押されて軽井沢を目指すというだけでも感心した．一つ思うとすれば一連の救出劇の無謀さを正当化する意味でも，救出後に実際熊ノ平が土砂災害で壊滅した，くらいにしたらよかったのでは，なんてことはあるが，蛇足というものか．刊行がないのでこれきりのようだが，ネタ的に続けるのも難しそうだなと思ったので，あと数十ページくらい使ってエピローグの幕引きをもう少し丁寧にしてもらえたらよかったような気がする．

2016/11/27

自分に鉄道の知識があればもっと楽しめたなー、てのはあるけど、初心者でも分かりやすい説明があるのでご安心を!
いかにもライトノベルらしい展開でバーニア600さんのイラストがまた秀逸です。
ページ数の関係なのかエピローグがやけにあっさりしてましたね。
しぇるぱ部を辞めていった機関士候補の娘や、真の件でもめた葵と明日香のその後(この2人はすっごく仲良くなれると思うんですが)など、気になるところがあるので後日談的な話で続編いかがでしょうか?