源頼政と木曽義仲 勝者になれなかった源氏 中公新書2336

永井晋(著者)

• 販売会社／発売会社: 中央公論新社
• 発売年月日: 2015/08/01
• JAN: 9784121023360

商品レビュー

2022/03/25

やはり歴史は細部を知ることが必要。この本を読むことでかなりいろいろ分かった。たとえば、伊豆に流された頼朝がわりと自由に暮らせたのは知行国主が源頼政で国守がその息子の仲綱だったからなどということは大河ドラマを見ていても全く分からないこと（ま、ドラマと歴史は別だが）。美濃とか近江の源氏の動きなども結構重要。等々、その辺が大変わかりやすく書かれている好著である。

2022/02/18

いわゆる源平合戦の前半にて敗死した二人の実像を探ると共に、当時の複雑な政治情勢を読み解こうとする内容。特に頼政について、京都政界での位置付けや八条院との関係・以仁王の挙兵への関わりなどが分かりやすい。

2020/12/19

月岡芳年の「月百姿」を観に行って、源頼政の鵺退治の背景が気になって。この、平安時代末期から源平合戦を経て、鎌倉時代の成立まで…って、まさに怒濤のよう。政治的混乱に延暦寺・圓城寺・興福寺の僧侶達の思惑…どころか実力行使が絡むし、登場人物はやったら多いし、もう追っかけきれない(涙)
ちなみに「扇の芝」は出てこない。『平家物語』にはないからかなあ。