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中途の家 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
発売年月日 | 2015/07/01 |
JAN | 9784041014585 |
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商品レビュー
4.3
6件のお客様レビュー
国名シリーズのプラスワンという趣の作品。 タイトルは継承してないけど、読者への挑戦状は用意されている。展開はシリーズ作品とは異なる趣で面白い。けどこの落とし方はどうなの? 犯人が分からなかったから言うのではないけど、ちょっと何だかなぁ。
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二重生活を送っていた男性が着替えや車を変える為に寄っていた”中途の家”で殺された。 二重生活に関わった者達の身分差、騒ぎ立てる女性記者、そしてメロドラマ。国名シリーズ初期の作品と比べると、ストーリーにかなり力を入れているのが見て取れる。以前の作品よりもグイグイ惹きつける魅力は、ル...
二重生活を送っていた男性が着替えや車を変える為に寄っていた”中途の家”で殺された。 二重生活に関わった者達の身分差、騒ぎ立てる女性記者、そしてメロドラマ。国名シリーズ初期の作品と比べると、ストーリーにかなり力を入れているのが見て取れる。以前の作品よりもグイグイ惹きつける魅力は、ルーシーの裁判やその後の面会シーンなどでいかんなく発揮されている。 勿論、推理小説としてのロジックも絶妙。犯人の名前を敢えて引っ張るところは蛇足であるが、ご愛嬌という事で。
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一九三六年刊行、エラリーもの長編十作目。「読者への挑戦」が挿入される最後の作品。推理パズルから文学志向へと作風を変えていく転換期の一冊と言われる。 一気読みだった。これまで国名シリーズを読んできて、ノッてくるまでに時間がかかることが多かったが、今回は始めからブンブンいって終わり...
一九三六年刊行、エラリーもの長編十作目。「読者への挑戦」が挿入される最後の作品。推理パズルから文学志向へと作風を変えていく転換期の一冊と言われる。 一気読みだった。これまで国名シリーズを読んできて、ノッてくるまでに時間がかかることが多かったが、今回は始めからブンブンいって終わりまで読むスピードが落ちなかったなあ。 重婚、裁判、女新聞記者、社会性、といった要素は、先に読んでいた一九四二年刊行の『災厄の町』と重なる。ただ、私は『災厄の町』より『中途の家』のほうが断然好き。名探偵たるエラリーの行動が、これまで読んだどの作品よりも人間的で自然だなあと感じるから。 メタにいえば探偵小説の主人公なんだから頑張って捜査して推理して当たり前だが、今回のエラリーの頑張りの裏には、友人とその妹を守るため、という強い動機がある。エラリーのプチロマンス(?)がさしはさまれる点も『災厄の町』と似ているが、あちらのほうがどこか“物語進行の都合”、『中途の家』は“身銭を切った捜査の一環”という感じがした。(そして飯城勇三『エラリー・クイーン完全ガイド』にあったとおりの“寅さん体質”を遺憾なく発揮) 犯人当ては、今回初めてまあまあ自信があったので、でもこれ正解だったらちょっと簡単すぎない?と思いながら解決編を読んだら、んもうこれまた見事に振り回されましたわ。楽しませるのが本当にうまいなあ。
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