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ゼンデギ ハヤカワ文庫SF
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2015/06/01 |
JAN | 9784150120146 |
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商品レビュー
4
14件のお客様レビュー
これまで自分が読んできたイーガン作品と一味違う感じ。イランといいAIといい、ネタの鮮度は落ちていない
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みんなが思ってそうなんだけど、私がイーガンに求めているのは、ディアスポラとかのガチガチのハードSFなのだ… 流しながしで読んでいたので、イランの政治の話とかマーティン親子以外の登場人物とゼンデギの仮想空間がどう関連してくるのかいまいち掴めなかった。
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はじめて読むイーガン長篇。 これまで読んだ作品はすべて短篇。その短篇ですら文系の私にはついていけない作品があって、長篇だったらなおさら大変だろう、読了できないのではないか、という不安から長らく手に取れていませんでした。ところが、本書「ゼンデギ」は長篇ながら”比較的”読みやすい、と...
はじめて読むイーガン長篇。 これまで読んだ作品はすべて短篇。その短篇ですら文系の私にはついていけない作品があって、長篇だったらなおさら大変だろう、読了できないのではないか、という不安から長らく手に取れていませんでした。ところが、本書「ゼンデギ」は長篇ながら”比較的”読みやすい、というウワサ。それでは挑戦してみよう、といざ購入。たしかに読みやすい。けれども、ちょっと物足りなさも感じました。 記者のマーティンは妻を不慮の事故で亡くし、自身の癌も発覚。余命いくばくもない彼は、まだまだ幼い息子の将来を案じ、自身の分身をVRシステム上に構築し、死後も息子を導こうと試みる。VRシステムの開発者ナシムは、マーティンの依頼を受け、技術の更なる発展に資すると見込んで開発に着手。果たしてマーティンは、ナシムは、幼い息子を指導するに足る分身をVR上に構築できるのか… VR上に創造する分身は意識ある生命なのか。いわゆるクローン人間に対する倫理的問題の提起は本書でも言及されます。マーティン側から見る、技術の可能性と、倫理的な側面から見る、技術の危うさは相容れないものですが、本書はそこに決着をつけているわけではありません。 しかし、この結論。要はこの試みは失敗するのですが、なんだか肩透かし感があります。これは技術が大いに発展する前夜の話なのか。 一方で、マーティンがそもそも懸念していた息子の将来を案ずる、という点には、一定の結論がもたらされます。テクノロジーに頼らず、ひとを信頼する。もしかしたら、いや、たぶんありきたりでよくある物語のオチなのでしょう。ただ、イーガンの作品でこのオチは何か意味がある気がします。なんとなく。 遠い未来の話ではなくて、近い未来の話。もしかしたらすぐそこまで手が届いている技術の話。もちろんそんな過渡期では技術も未熟で、望ましい答えが返ってくるとは限らない。それでもテクノロジーにすがる人はでてくるし、それに反発する人も、裏切られる人も出てくる。その根底にはそれぞれ特有のドラマがある。なんというか、そんな現実を切り抜いたような作品だったように思えました。
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