オーダーメイド殺人クラブ 集英社文庫

辻村深月(著者)

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 2015/05/20
• JAN: 9784087453133

商品レビュー

2024/05/05

GWで少し時間ができたので本を読もうと本棚から手に取った辻村深月さん。
この私が分厚い小説を1日で読めてしまったことに驚き。
最近は原田マハさんを読んだり、仕事柄教育書を読んだりすることが多く、辻村深月さんのゾッとするミステリアスな表現に懐かしさと心臓をギュッと掴まれる怖さを思い出す。しかし、その表現で掴まれた心臓は「心を掴まれる」にも相当するのだろうと思う。それくらい、一気に読んでしまった。
これは、誰でも思ったことがあるのではないかという「死ね」と「殺したい」をとても軽く、そしてどこまでも重く、捉えた中学生の話。
共感する気持ちも多かったが、引く気持ちも多かった。気持ち悪いと思えた私は、この2つのキーワードを軽く見ていたんだと思う。だからこそ、簡単に口にしてはいけないと思う。

2024/04/17

題名が剣呑な感じなのですが、最初からしばらくはザ・中二病、な展開。これからどうなるんだろう、となり、異質なものへの憧れと潔癖な部分と。それも思春期ならでは、なのか。そして、最後に向けての潔癖と絶望感の狭間、そこからのラスト、と前半はこの思春期らしさがデジャヴ感がありすぎてしんどい、けど後半はノンストップ。これが大人が書ける、ってのがすごいですね。。ラストがハッピーなのがまた良いですね。

2024/04/13

鬱屈とした人生を最高の形で終いたい中学生の女の子のお話。
彼女は自分を終わらせたい。美しく終わらせたい。それを叶えてくれるクラスメイトの存在に気付いた。スクールカーストの最下層にいる彼を見つけた。
彼女の家庭やクラスで様々な問題が起こる。　彼女は全てにイラつき否定する。　これらに復讐する為に死を選ぶ。　しかし、自殺ではない。殺人される。

彼女の計画の過程で起こる事件が思春期独特のものと片付けられない思考が表現されていて読み応えがありました。