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切り捨てSONY リストラ部屋は何を奪ったか
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2015/04/01 |
JAN | 9784062194594 |
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切り捨てSONY
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商品レビュー
3.7
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ソニーは1945年に創業され、現在はグループ全体で11万人の従業員を抱え、年間11.5兆円の売上をあげる日本を代表するコングロマリットである。 本書はそんなソニーの栄光の歴史を、「リストラ」という負の側面から捉えた本である。 基本的にはソニーでリストラに遭った人、「リストラ部屋...
ソニーは1945年に創業され、現在はグループ全体で11万人の従業員を抱え、年間11.5兆円の売上をあげる日本を代表するコングロマリットである。 本書はそんなソニーの栄光の歴史を、「リストラ」という負の側面から捉えた本である。 基本的にはソニーでリストラに遭った人、「リストラ部屋」に送られた人、リストラを通告する側だった人、などへのインタビューで構成されている。 2015年出版。 テーマがテーマなので全体的に暗く、構成や魅せ方が大して上手いわけではないので読んでいて面白い本ではなかったが、大手日系メーカーで勤務する自分にとっては色々と考えさせられる内容だった。 ソニーがリストラを続けるのは業績が悪いからであり、当然社員への嫌がらせではない。会社を生かすためである。本書はそこを切り取って批判的に描いているが、それはフェアではないだろう。 また批判の根拠として、「リストラを断行し続けるソニーの現状は、創業時に井深大や盛田昭夫が描いた理想とはかけ離れているから」というものが度々出てくる。 しかし、新しいものを生み出して組織を拡大させていく草創期と、食わすべき社員とサプライチェーンを持ち、組織を維持する必要がある成熟期では、求められる経営がまったく違う。ここにソニーの苦しさと葛藤があると個人的に思う。 本書における著者の描写にはこの視点がまったく抜けている(故意にかも知れないが)。 実際、ソニーは苦しい停滞期を乗り越えて、ポートフォリオを大きく変えながらも現在は高水準の利益を安定して稼ぎだすようになった。これはソニーの「リストラ:再構築」がこれ以上なく上手くいった結果だろう。 マルクスが指摘した通り、「企業の利益」=「従業員が生み出した剰余価値」である。 つまり、会社が儲かっていないのは、従業員が生み出す付加価値よりも給料をもらいすぎているからだ。 勿論、すべてが従業員の怠慢の結果ではなく、ビジネスの構造、景気サイクル、或いは経営上の悪手に起因しているものもある。それは否定しない。 とはいえ、私自身が大手日系メーカーの中で見る限り、付加価値を生めていない高級取りが多過ぎる。 彼らは往々にして保守的で、受け身で、視座が低く、そのくせに文句だけは一丁前で、自分が居なくては会社が回らないという幻想を抱えている。 そんな社員を抱えていてはビジネスとして利益が出るわけがない。彼らを捨てて、前に進まなければ一緒に沈んでしまう。 だから、本書で描かれるようなソニーのやり方も正しいと思ってしまう。 一度雇ってしまうと簡単に社員を辞めさせることが難しく、アメリカのようにレイオフもできない日本では、ソニーが断行してきた降格人事が最適解なのだ。 耳あたりの良い理想論だけを振りかざしていても成長を続けられる生温い時代はもう終わった。辛く厳しいビジョンの果てにしか改革はない。日本企業はマインドを変えなければならない。 その意味で、没落した東芝や台湾企業に身売りしたシャープよりも、ソニーは日本企業としての矜持を持った立派な会社だと思う。 カバーの裏に「It's not SONY」と書かれているが、それは間違っている。 本書のテーマであるリストラも含めてソニーの歴史であり、苦難と闘いを反映したものだ。これこそがソニーなのだ。 長々と述べてきたが、本書はこのようなことを改めて考えさせられる本だった。
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出井、ストリンガー、平井の経営陣に対する批判が中心となった著書。出井や平井の著書と両面を読まないと誤解を招くリスクがあるが、現場の終わらないリストラの理不尽さを緻密な情報収集を元に述べた濃度は評価に値する。
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世界のソニー、日本の技術の素晴らしさを体現し、輝いたソニー。最近は、エンタメ事業で輝きを戻しつつあるソニー。そのソニー復活の裏で行われた凄まじい首切り。時の厳しい経済環境があるもトップが変わるとこうも変わるのかと驚くばかり。創業者の井吹氏や盛田氏の様な人物が居たらと思わずには、い...
世界のソニー、日本の技術の素晴らしさを体現し、輝いたソニー。最近は、エンタメ事業で輝きを戻しつつあるソニー。そのソニー復活の裏で行われた凄まじい首切り。時の厳しい経済環境があるもトップが変わるとこうも変わるのかと驚くばかり。創業者の井吹氏や盛田氏の様な人物が居たらと思わずには、いられない。2020年、コロナで苦しみ、デジタル後進国に成り下がった日本、借金まみれの日本、そんな中でオリンピックを開催する日本。でもソニーで輝いたエンジニアの思いや開発力は、まだまだ続いていると思いたい。日本の復活を‼️
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