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ライアの祈り 小学館文庫
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ライアの祈り 小学館文庫

森沢明夫(著者)

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ライアの祈り 小学館文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2015/04/01
JAN 9784094061475

ライアの祈り

¥880

商品レビュー

3.9

30件のお客様レビュー

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2024/11/28

縄文時代が一万年も続いていたなんて、知らなかった。一万年も続くってことは、幸せな時代だったということ、というクマゴロウさんの解釈に、なるほどと思った。 人間同士で争うことを知らない時代。他人の幸福を祈ることが当たり前の世界。 ライア視点のパートでは、縄文時代の木々に囲まれた自然...

縄文時代が一万年も続いていたなんて、知らなかった。一万年も続くってことは、幸せな時代だったということ、というクマゴロウさんの解釈に、なるほどと思った。 人間同士で争うことを知らない時代。他人の幸福を祈ることが当たり前の世界。 ライア視点のパートでは、縄文時代の木々に囲まれた自然豊かな風景の鮮やかさ、静謐さに感動した。 桃子視点のパートでは、朴訥とした考古学者のクマゴロウさんとの関係の深め方が微笑ましく、そして大森家の家族の愛にも、心が暖かくなった。 裕福でなくても、幸福でいることはできる。 耳を塞ぎたくなるような痛ましい事件や事故が毎日のように起こる現代だけど、縄文時代の人たちのように、みんなで助け合うことが当たり前の環境に、まずは自分の周りからしていきたい。 子どもたちが、それを当たり前と思えるくらいの愛情を注いでいきたい。

Posted by ブクログ

2024/06/27

森沢明夫さんの青森三部作、 ラストを締めくくるのが本作 『ライアの祈り』 『青森ドロップキッカーズ』と 『津軽百年食堂』がとっても素敵な作品だったので、ラスト3部作目を早く読みたいような、大事にお楽しみにとっておきたいような・・・ ハアァ〜とうとう読んでしまった。 脱力・・・笑...

森沢明夫さんの青森三部作、 ラストを締めくくるのが本作 『ライアの祈り』 『青森ドロップキッカーズ』と 『津軽百年食堂』がとっても素敵な作品だったので、ラスト3部作目を早く読みたいような、大事にお楽しみにとっておきたいような・・・ ハアァ〜とうとう読んでしまった。 脱力・・・笑 ラストに相応しくとっても感動的な作品だった。 今回の主人公は、シリーズで大事な脇役を務めていたバツイチ35歳の大森桃子。この桃子ちゃんが、本当に良いキャラで、姉御肌の人情派! そんな桃子に惹かれる職場の後輩 桜ちゃんも、これまた最高にチャーミング! 更に合コンで知り合ったクマゴロウこと佐久間吾朗も、イケメンじゃないけど、朴訥で温かくて優しい! 森沢さんの作品は、登場人物一人一人の描き方が明確で、それぞれのキャラクターへの作者の愛情を感じる。 そして、この作品の特徴的な舞台となっているのが、最古の縄文時代。 小説の中に、縄文の風を吹き込もうという作者の気概と、この時代の人々の暮らしを、生き方を、祈りを敬う姿勢がビンビン伝わって来た。 正直言って、縄文時代に思いを巡らした事は、私の人生に殆どなかった。歴史の授業や、博物館で遺跡に少し触れた位がせいぜいだ。 けれど確かに縄文時代は一万年以上続いたのだ。安定政権と言われた江戸時代でさえも256年。 この長い歴史が、縄文時代の人々がいかに幸せだったかを教えてくれているのは間違いない。 「縄文時代」と「現代」という、大きな時空を超えて進む物語だが、どちらの時代も根底に描かれているのが「幸せとはなにか?」だった。 壮大な時の流れを経た現代でも、即答出来ないこの疑問。その答えを、縄文の風から読み手に届けようと言うのだから、太古のロマンと一緒に押し寄せてくる感動の嵐が半端ない。 あとがきに森沢さんが記されたように「幸せの本質」のようなものを、現代人はそろそろ考える時期に来ているんだろうと思う。 「裕福」よりも「幸福」を大切にする。 一万年も続いた縄文時代の人々のように、みんなで「幸福」になることを目指す。 そんな風に、みんなが考えられる世の中に生きられたら幸せだろう。 心地よい縄文の風と、青森に根差した桃子の幸せを通して、何だか人生の学びを会得出来たような読後感だった。 安定の森沢明夫さん作品。 何度も感涙して、でも毎回温かい涙で、心まで熱を持つほどに温かくなる作品だった。 ブラボーです!! 余談だが、すでに映画化されているとか。 こっ、こわい。この世界観を映画化するのは相当にハードルが高いと思う。 どうか陳腐な演出になっていませんように・・・ 私は小説だけに留めておこうと思う。

Posted by ブクログ

2024/06/21

会社の先輩に貸して頂いた一冊。 森沢先生と言えば、心温まるような素敵な人情物語というイメージだったのだが、先輩からは、 『森沢さんだけど、これはファンタジーっぽいから(^^;;』 と予め教えて頂いていた。 先輩はファンタジー好き。 私はファンタジー嫌い^^; 先輩は私のファン...

会社の先輩に貸して頂いた一冊。 森沢先生と言えば、心温まるような素敵な人情物語というイメージだったのだが、先輩からは、 『森沢さんだけど、これはファンタジーっぽいから(^^;;』 と予め教えて頂いていた。 先輩はファンタジー好き。 私はファンタジー嫌い^^; 先輩は私のファンタジー嫌いは知っておられるので、これファンタジーっぽいけど読んでみる??と必ず断りを入れてから貸して下さる。 しかし、先輩のおかげで最近は少しずつファンタジーも読めるようになってきたo(^▽^)o このお話は、現代、青森県八戸市に赴任してきたバツイチ、35歳の桃子と、時は移り変わり縄文時代、猪とたった3本の弓で対峙し、大怪我を追ったライアの物語が交互に進んでいく。 桃子の回は、現代だし、ファンタジーじゃないし、とっても読みやすい。 別れた旦那は超ムカつくし、恋人未満のクマゴローさんは超温かい(^^) ライアの回が読みにくい(-。-; 実際の縄文時代がそうだったのかもしれないが、呪術だとか、シャーマンだとか、、、 呪術は呪術廻戦だけでお腹いっぱいの私(^◇^;) 文章がとっても読みやすいので、物語はサクサクと進む。 二つの話はリンクしながら、最後は温かい気持ちで幕を閉じる。 この後味の良さが森沢先生の魅力かな?(^^)

Posted by ブクログ