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悲劇の発動機「誉」 天才設計者・中川良一の苦闘 草思社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 草思社 |
発売年月日 | 2015/04/01 |
JAN | 9784794221209 |
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悲劇の発動機「誉」
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悲劇の発動機「誉」
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商品レビュー
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6件のお客様レビュー
P124.「A8」成功の要因として、深尾の強力なリーダーシップに基づき、実質性を重んじる合理的な考え方で臨んだこと、世界よエンジンの長所を貪欲に取り入れたことなどが挙げられる。 P151.最適で安定した信頼性の高い燃焼状態を得るためには、長い年月をかけての地道な努力に基づく改良...
P124.「A8」成功の要因として、深尾の強力なリーダーシップに基づき、実質性を重んじる合理的な考え方で臨んだこと、世界よエンジンの長所を貪欲に取り入れたことなどが挙げられる。 P151.最適で安定した信頼性の高い燃焼状態を得るためには、長い年月をかけての地道な努力に基づく改良や工夫を際限なく繰り返す必要がある。 P165.これまで、数々のテストを経験して来たベテランだが、それでも、施策エンジンの性能試験の際はいつも新人のときと同じように緊張を強いられる。
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第二次大戦で大日本帝国の主要兵器といえば戦艦大和と零戦だ。特に第二次大戦は大艦巨砲主義が終わりを告げ、日米の航空戦力が勝敗を決めたと言ってよい。 零戦といえば開発したのは三菱だが、零戦の能力支えるエンジン「栄」を開発したのは中島飛行機だった。 日本軍は零戦に次ぐ新戦力、大東亜決戦...
第二次大戦で大日本帝国の主要兵器といえば戦艦大和と零戦だ。特に第二次大戦は大艦巨砲主義が終わりを告げ、日米の航空戦力が勝敗を決めたと言ってよい。 零戦といえば開発したのは三菱だが、零戦の能力支えるエンジン「栄」を開発したのは中島飛行機だった。 日本軍は零戦に次ぐ新戦力、大東亜決戦機とも呼ばれた戦闘機「疾風(はやて)」や「紫電改」、爆撃機「銀河」などを次々と開発させたが、これらの新戦力を支えたエンジンも中島飛行機が開発した「誉(ほまれ)」だった。 「誉」はそれまでのエンジンと変わらぬ小型軽量でありながら、出力はこれまでのものを大きく能力上回る2000馬力としていた。 しかし、誉は試験運転ではその計画通りの結果を出していたものの、いざ大量生産され、実戦に投入されると不調、トラブル続きで充分な能力を発揮できず、それを搭載した新兵器も大きな戦果を上げる事なく敗戦となった。 誉のトラブルの原因はどこにあったのか? それについてはエンジン生産に必要な資源の不足、熟練工の不足、高オクタン価の燃料の不足など学院あげられがちだが、本書では更に突っ込んで、果たして誉は世界水準を超えた優れたエンジンだったのか?日本の技術力はどうだったのかという点を掘り下げる。 特に元軍人でありながら中島飛行機という航空機製造会社を立ち上げ、海軍とも親密な関係にあった中島知久平の人柄や、三菱と中島飛行機の会社の気風、そこで開発に携わった設計者などにフォーカスしている。 中島飛行機は三菱と異なり、航空機製造専業メーカーであったため、敗戦後は解体され、社員は富士重工やプリンス自動車「後に日産自動車に合併)に散って行った。よって中々当時の状況を調査するのも困難であったと想像するが、非常に丹念に調査、評価されている。
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本書で扱われる誉エンジンは、その前評判の高さとは裏腹に、量産性に関して多くの欠点を抱えていた。しかしながら、ある意味チャンピオンデータでしかなかったはずの高性能に惚れ込んだ旧日本軍は、早くから本エンジンを栄エンジンの後継に指名し、半ば一点突破的な形で開発を推進してしまう。最早、プ...
本書で扱われる誉エンジンは、その前評判の高さとは裏腹に、量産性に関して多くの欠点を抱えていた。しかしながら、ある意味チャンピオンデータでしかなかったはずの高性能に惚れ込んだ旧日本軍は、早くから本エンジンを栄エンジンの後継に指名し、半ば一点突破的な形で開発を推進してしまう。最早、プロジェクトは、一企業の裁量を越えて、誰も方向転換出来ない。ところが、実現できるはずの高性能はいつまでたっても達成されない。そして事態は破局を迎える。 大型プロジェクトが、順調との前評判を裏切って破綻に追い込まれる場合、その構図はだいたい同じなんだろう。正直なところ、私自身、身につまされるところが多数あった。
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