課税庁職員と税理士のための税務調査における事実認定

高松謙悟(著者)

• 販売会社／発売会社: 清文社
• 発売年月日: 2015/03/01
• JAN: 9784433537449

商品レビュー

2024/01/06

やっと読み終わった…。

『税務調査対策完全マニュアル』も大概つまらん本だったが…。本書は言葉遣いこそわかりやすかったが、これといって得るものがなかった。

自分はもっと実践的な内容が読みたかったのだが…。

本書を読む時間があるなら、国税通則法の解説書とか、国税不服審判所の裁決事例を調べた方がよほど役に立つと思う。

2015/09/03

税務調査、査察調査における事実認定を解説。ただ扱う題材は、売上除外、架空人件費、架空外注費が主であり、税法解釈、通達解釈で見解が割れるような是否認の問題は一切解説されていなかった。しかし読み物としては面白かったかな。
P87
税理士が主催する民間の税務調査セミナーに参加してみると、立派な税理士先生でも、まことしやかに「税務職員は、調査で発見した課税額が多ければ多いほど出世する」という「都市伝説」を語っていたりします。税務署の長として「職員の評価」の一部に携わった者として断言しておきますが、もちろん、これは大間違いです。他の条件が全く一緒な2人の職員がいて、10件調査して課税額ゼロの職員、方や8件間違いを発見した職員だとすれば、調査官としては、後者の評価のほうが高くなるのは、誰も依存はないでしょう。しかし、8件の課税はしたものの、無理な課税や、納税者側との無用な摩擦を何件か起こしたとしたら、どうでしょう。このような無理な課税は、長い目で見れば、納税者の納税意欲を減退させます。「事なかれ調査をしろ」と言っているわけではありません。課税せんがための、「無理な、事実に反した事実認定」は、納税者にとっても、国にとっても、非常に大きなロスであり損失だということです。調査官は、正しい証拠に基づく、正しい課税のための「事実認定」を肝に銘じておかねばなりません。