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商品詳細
| 内容紹介 | 芥川賞受賞作品!先輩と後輩とその周りの人々による、ユーモアに溢れているお笑い芸人の日常を描いた私小説風の作品。 |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2015/03/01 |
| JAN | 9784163902302 |

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商品レビュー
3.5
1372件のお客様レビュー
うーん
すごい期待をして読んだからか、ちょっとがっかりした。 スラスラ読めるし、文章も上手だけど。。 すごく心に残る話ではないかな。
ちょび
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
お笑い芸人の話だけど、全くもって明るい要素が無くて、ずーっと胸が閊えそうな淀んだ気持ちで読んでた。 主人公が師と仰いでいる人が、所謂人に嫌悪感を抱かせるタイプで、此処から先のどこにも行けなそうな、行き止まりみたいな生き方をしていて辛い。 最後の最後まで生き方が下手でしんどかった。 ラスト、師匠が整形で豊胸してきたシーン、面白くないことのために身体にメスを入れていたのが、自分には切なくてやるせなく感じた。
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徳永という若手芸人と、彼が師と仰ぐ先輩芸人・神谷。二人の数年間にわたる交流と、笑いに対する葛藤を描いた物語。今回はAudibleで鑑賞したが、これが正解だった。 現役の芸人である又吉さんが書いたからこそ、そこにある苦悩や「笑い」への渇望には、フィクションを超えた説得力があった。 ...
徳永という若手芸人と、彼が師と仰ぐ先輩芸人・神谷。二人の数年間にわたる交流と、笑いに対する葛藤を描いた物語。今回はAudibleで鑑賞したが、これが正解だった。 現役の芸人である又吉さんが書いたからこそ、そこにある苦悩や「笑い」への渇望には、フィクションを超えた説得力があった。 ●堤真一の「声」という贅沢 まず、ナレーションの堤真一さんの声が素晴らしい。低音で落ち着いたトーンは、お笑いをテーマとしながらもどこか物悲しいこの物語の空気感に完璧に合致している。まさに「耳福(みみふく)」という言葉がふさわしい。 ●芸人界隈という「終わらない大学生」のような文化 読んでいて(聴いていて)「発見」だったのは、芸人の先輩・後輩文化の特異さだ。 お金が全くないのに、夜な夜な集まっては飲み明かす。後輩は先輩を立て、先輩は無理をしてでも奢る。この閉鎖的で濃密な人間関係は、大学生のような危うさと純粋さを感じさせる。 「金がないから飲まない」という合理的な判断よりも、「面白いことを語るために飲む」という非効率な情熱が優先される世界。そのバイタリティには驚かされる。 ●「絵画」と「額縁」――おもろい漫才の正体 本作の中で、漫才を絵画に例えて語る場面がある。ここが非常に論理的で分かりやすい。 • 絵画: 漫才の内容、純粋な面白さ、芸術性。 • 額縁: 世間に受け入れられるためのパッケージング、プロデュース、愛嬌。 神谷さんは、圧倒的に独創的な「絵画」を描ける人だが、それを飾る「額縁」には一切の関心を持たない。世間という壁にその絵をどう掛けるか、という戦略が皆無なのだ。 その最たる例が、泣き叫ぶ赤ん坊に対して披露した「蠅(はえ)川柳」のシーンだろう。 「尼さんの 右目にとまる 蠅2匹」 「いないいないばあ」で済む場面で、赤ん坊が理解できるはずもないシュールな川柳を、大真面目に首を傾げながら繰り出す。この「相手が誰であろうと、自分がおもろいと思うことを貫く」という神谷さんの姿は、滑稽でありながら、どこか近寄りがたい神聖さすら漂っている。 ●実写的なキャラクターイメージ 物語を聴きながら、登場人物を現代の芸人に重ねていた。 神谷さんの、枠に収まらない狂気的な面白さは、真空ジェシカの川北さんのような、独自の「お笑い脳」をフル回転させている人物がイメージに近い。 一方で、要領よく売れていくピン芸人・鹿谷は、かつてのピース・綾部さんを彷彿とさせた。ネタそのものの鋭さよりも、イジられた時のリアクションや、その場の空気を味方につける愛嬌で世間に浸透していくタイプ。今となっては懐かしい彼の「必死なリアクション」を、もう一度見たいと思ってしまった。 ●「追い抜いてしまう」という残酷な敬意 終盤、徳永が神谷さんよりも先に「少しだけ」売れてしまう過程が、淡々と、しかし残酷に描かれる。 面白さの純度では神谷さんに勝てない自覚があるからこそ、先に世間に評価されることへの後ろめたさや、それでも変わらず奢り続けてくれる先輩への申し訳なさが胸に刺さる。 「尊敬している人が、自分より売れていない」という状況の居心地の悪さは、どんな仕事にも通じる普遍的な苦しみかもしれない。 ↓大好きな蠅川柳のシーン 第9章 抜粋↓ 赤ん坊は獣のような大きな声で泣いていて、母親の顔には疲れと困惑が見えた。神谷さんはおもむろに立ち上がるとベビーカーの前に立ちはだかり声をかけた。赤ん坊は一向に泣き止む気配が無い。 すると、赤ん坊の顔を覗き込み、「尼さんの 右目にとまる 蠅2匹」とつぶやいた。その意味が分からなかったので、神谷さんに尋ねると、「昨日考えた蠅川柳である。」と、時代がかった調子で応答した。 「いや、笑うわけないやろう」という反応には一切応じず、「恩人の 墓石にとまる 蠅2匹」と笑顔で蠅川柳を続けた。 どうやら本気のようである。 神谷さんは、恐怖で顔を引きずらせている母親に対して、「お子さん元気でいいですね~」と、優しく声をかけて、蠅川柳を続けた。多少の常識的な優しさを持ち合わせていることが尚一層、蠅川柳の恐ろしさを際立たせた。 「僕はハエ あれはコオロギ 君は海」 「蠅どもの 対極にいる パリジェンヌ」 「母親の お土産メロン 蠅だらけ」 神谷さんは赤子が笑わないことに納得がいかないのか、一つ発表するごとに首を傾げていた。
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