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陰獣 他三編 江戸川乱歩文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 春陽堂書店 |
発売年月日 | 2015/02/01 |
JAN | 9784394301462 |
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陰獣 他三編
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商品レビュー
3.7
7件のお客様レビュー
情事の描写が直接的で生々しくないのにえろい。 静子の艶かしさに思わずドキドキした。 犯行の結末はトリックにすっかりハマってしまった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この作品は推理作家の江戸川乱歩が初期の頃に発表した長編推理小説である。 この作品の簡単なあらすじは、主人公である寒川は探偵小説家であった。その私がある日帝室博物館に行ったときに大層な美人であった、大山田静子と出会う。寒川のファンであるという彼女とはすぐに親しくなり、手紙を出し合うようになった。ある時静子から元恋人である平田一郎から復讐をほのめかすような手紙が来るという相談を受け寒川は自ら平田探しを始め、後に平田は自分と真反対の作風で知られる探偵小説家の大江春泥であることが発覚。 寒川の捜査は難航し静子の夫である大山田六郎に殺害予告が来てしまう。これをおかしいと思った寒川は知人の本田の力も借りながら捜査を進めた。 捜査を進めるうちに様々な物証や静子の異常なまでの性癖などの不可解な点から静子自身が主犯であり全て自作自演だったと寒川は気づいた。 静子に問い詰めたが彼女の口から自白の言葉を聞くことはなく彼女は自殺してしまった。寒川は自分が問い詰めた事で静子を死へ追いやったのではないか、本当の犯人は別にいるのではないかなど考え、自責の念に駆られているのであった。というものである。 「陰獣」という作品には二つ注目してほしい点がある。一つ目はこの作品には乱歩自身の作品名がオマージュされて多く登場するという点である。。例えば、P221に出てくる【小説「屋根裏の遊戯」】は自身の作品の「屋根裏の散歩者」をオマージュしており、またP571 には【「B坂の殺人」】は自身の作品の「D坂の殺人事件」をオマージュしていると考えられる。また、この作品の注目すべきポイントは文中の表現だけでなく、「陰獣」という者の対象が移り行く様にあると考える。この陰獣という者の対象は初めは平田(大江)に向けられたものだった。だが物語が進んでいくうちに大山田六郎の変質者のような気質が明らかになると六郎にその対象が向き、物語のクライマックスに近づくにつれて静子の異様さをフォーカスを充てるかのように陰獣の対象の静子へと変わっていった。このような移り変わっていく様子がとても面白く飽きずに読むことが出来る。 この陰獣という作品は寒川が自身の自責の念に押しつぶされそうになっていたり、本当の犯人を明らかにしていなかったり、作者をモヤモヤさせる終わり方をしている。これは陰獣にのみ言えることではなく、他の作品においての多く見られる書き方である。 乱歩は私たち読者に対して決して答えを与えようとしない。この技法が様々な解釈を生み長年愛読される作品を数多く残せたのではないかと考えられる。 また陰獣の中にも出てきたように人間の異様さ、異常さを生々しく書くことで読者にも「わからなくもない…」というような感覚を残すことでより鮮烈な印象を与え、魅力的に魅せられるのではないだろうか。
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『陰獣』『盗難』『踊る一寸法師』『覆面の舞踏者』収録。 『陰獣』-読み進めると、人間関係がドンドン変わる(SとMの関係が特に)。以前存在していたAmazon.co.jpのレビューのカスタマーさんの言葉を借りると、本当に《「論理的には全て謎が解けるが、それは推理の上の話であって実...
『陰獣』『盗難』『踊る一寸法師』『覆面の舞踏者』収録。 『陰獣』-読み進めると、人間関係がドンドン変わる(SとMの関係が特に)。以前存在していたAmazon.co.jpのレビューのカスタマーさんの言葉を借りると、本当に《「論理的には全て謎が解けるが、それは推理の上の話であって実態は結局断定できない」という不安が最後に描かれているのが興味深く思います。》。SM関係は勿論、不倫やストーカーなども妖美に描かれている。 『盗難』-ユーモア短編小説の佳作。エログロのイメージが強い江戸川乱歩だが、こういうお笑い路線ももっと評価されても良いのではないだろうか? 『踊る一寸法師』-読み終えると吐き気や悪寒がしそう。 『覆面の舞踏者』-耽美的な世界が印象的。 多賀新氏の装画による不気味でレトロなカバーは、江戸川乱歩の世界を一番表現していると思えるので、一見の価値有り。
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